皆様と共に創られる世界
こんにちは!

準劇団員の髙橋慧です。
マリーア役を演じております。

「イェルマ」
既にご覧くださった方も、多いのではないでしょうか?連日満席、本当にありがとうございます!

幕が上がり、転がるように展開していく物語の中で、イェルマ役の市川さんの表情、感情と共に、変わっていくお客様の呼吸。客席の空気感。会場内の皆様と共に、作品が出来上がる過程が、とてもよく分かります。

お客様からよく「上演中、客席見えてるの?」
と、質問していただくことがあります。

実はバッチリ見えております。

お客様の息遣い、視線、表情。
全てが作品に入り込んで来るように感じます。
だから毎公演、同じ瞬間がない。
Pit昴、そしてこの舞台の形、距離感だからこそ、創り上げられる世界なのかもしれません。

もちろん小さな音も全てが入り込む。
だからこそ、開演前に、電子機器の電源を確認していただく等のアナウンスが大切になります。
ご観劇いただく皆様には、いつも、ご協力いただき、心より感謝申し上げます。


この写真は、開場前に、その大切なアナウンスを練習する工藤凪紗さんと、真剣に聞く福田匡伸さんです。

お二人は入団1年目。
何事にも真摯に頑張る姿には、こちらも勇気をもらいます。昨年までは養成所で、生徒として頑張っていたお二人ですが、今や戦力となり、座組を支えてくれています。

こちらを読んでくださっていて、養成所をご検討中の方…!公演後お会いできたら、どうか、お気軽にお声がけ下さいませ!何でも質問してください。

コロナで自粛されていた、公演後のお客様との交流。出演者もマスクを付け万全の体制を取り、今回は15分間、お会いすることができます。
ああ、今日は、この皆様と作品を創れたのだなと実感でき、改めて幸せな気持ちになります。

たまらなく愛しい時間です。
いつも劇団昴を応援してくださり、本当にありがとうございます。

これからも、素敵な皆様と一緒に、作品を創り上げていけますように。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 10:22 | comments (x) | trackback (x) |
バックステージツアー…もどき


まず、ペンライトの電池交換をしている今回の「イェルマ」舞台監督の三輪学くん。足元の敷物は、お客様との面会用の舞台を汚さない為のものです。形が格好悪いから直す!と、こだわりの男です。




照明オペレーターの秋葉さんと、音響オペレーターの窪田さんです。
pitでの公演は稽古の時から本番と同じ空間でできることが利点ですが、やはり音響と照明が入ると、ググッと完成度が高まり私達の胸の鼓動も高まりますのです!



舞台上ですが、裏通路。奥にうっすら見える三輪君は舞台の音なりのチェック中。



こんな所にもスピーカー。



こっちは舞台の裏です。袖幕がありませんが、この幕を開けて登場する人々もいます。幕のチェック中の新人くん



舞台から楽屋への通路。頭上にあるマイクにご注目!ここで歌を歌っている人もいます。録音?と言われますが、ま、録音もありますがたいていは「生」です、ライブです。



さ、そろそろ開場時間。毎日毎回お掃除してます。



舞台中央に君臨している装置です。お客様は中をのぞくことはないのですが、こ~んな感じ。念入りに照明さんが仕込んでます!

長くなりましたが、
今回のサードステージは、「ベルナルダ・アルバの家」「修道女」「プレイング・フォア・タイムー命を奏でてー」に続いての女だらけのシリーズ第4弾だと私は思ってます。
女パワー炸裂



13日の金曜日…の夜公演はまだお席余裕あります、是非
足を運んでアンナコンナを観に来て下さい!
大矢朋子
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 16:55 | comments (x) | trackback (x) |
十年ひと昔
9月11日の当欄にてイェルマことイッちゃんこと市川奈央子が書きました通り、

今からちょうど10年前の
ちょうど10月、

昴公演『本当のことを言ってください(畑澤聖悟/作)』の稽古場に、演出・黒岩亮さんの助手として初めて参加いただいたのが、
今作『イェルマ』の演出をしてくださっている金澤菜乃英さん。

当時の昴ブログを見返せば、2013年10月26日分に「将来どんな素敵な演出家になられるでしょう?」なぁんて、ノンキに書いてますねぇ~僕が。
…と、まいど前置きが長い永井です。
今回は本文も長いです。



「縁深い昴さんに“里帰り”した気分です♪」と、稽古初日の金澤さん。(写真右)
コチラは まるで10年ぶりに会う親戚のお嬢さんの成長ぶりに「まぁ立派になって…」という言葉しか出てこないオジサンのような気分。

そんな、いつになくソワソワ&ワクワクと浮き足立つ我々に対し、
いざ稽古がスタートするや たちまち場を活気づけるリーダーたる頼もしさ!

重いテーマの本筋に加え 歌にムーブメントに…さながら子羊のごとく彷徨うキャスト陣を、
柔軟な発想と的確なサジェスチョンで 連日連夜ねばり強く鼓舞し続けること一ヶ月超。

ややもすると “遠い国の遠い昔のお話”になりがちな 硬派な古典戯曲を、普遍性と現代性を持った舞台作品に甦らせてくださいました。

まだ本番中ですので こう申しては気が早いですが、

次の『里帰り』は10年後と言わず、
なるべく間を空けずに是非!
一同 無駄に歳を重ねぬよう精一杯努めながら、首を長~くしてお待ちしております。
金澤さん、本当に有り難うございました。


はてさて、
10年がひと昔なら、30年は大昔!?



右は同期の大矢朋子。
歳も同じなら出身地も同じ。
昴の養成所で出会って以来、数えてみたら今年で…ちょうど30年!

思い返せば、これまで色んな芝居で共演して…共演して…して…
…ないんですよ!これが。全くと言っていいほど!

というのも、
自由気ままに芝居に打ち込める独り身の僕とは違い、彼女は二児の母にして立派な家庭人。ようやく子育ても一段落し、本格的に復帰して…10年ちょっと??
以来『アルジャーノンに花束を』の母親役をはじめ、精力的に舞台を踏んでいます。それなのに…

劇団で 一緒に出た芝居といえば…約10年前の『谷間の女たち』一本のみ。いっさいカラミ無し。
今回も同じ場に登場すら無し。

なんででしょうねぇ…
芸風がカブるわけじゃなし。
混ぜると危険なわけもなし。

遠い昔を思い返せば、
僕らの養成所の卒業公演は たしか別々の作品だったかダブルキャストだったか…ということは、
…あれ?? ひょっとして 舞台上でセリフをやりとりしたこと、一度もないのかも!!?

日常では 茶飲み話から芝居話、地元ネタから昭和ネタまで 格好のお喋り相手なのに…
いやぁ~ホントに不思議なこともあるのが劇団。。

ともあれ 今や二人きりの同期。
同じシーンに出ていない=お互いの稽古や本番を見たり聞いたり出来るのをイイコトに、
「今日なんだか良かったヨ」「ビミョーに面白くなってきたネ」と 、“他の誰も気付かぬ” 感想をこっそり言い合ったりして…
「◯◯さんが褒めてくれたよ♪」ってな嬉しい情報も伝え合ったりたりして…

互いに いたわり合える存在。
これも歳を重ねた同期の有り難み。

ジジババになる頃までには
(もうなってる自覚は無い)
ひと知れず同じ場面に出て
なにげない会話をふたりで
サラリと演じてみたりして

ひとこと褒められでもしたひにゃ
ここぞとばかりに言ってやろう、
『だてに同期じゃないよ』とね。。




(写真撮影時のみマスク外しております)

さておき
打って変わって、若者たち。
…の中でも、今年入った一年生たち。

出演者の福田、関谷、賀原、中島。(上の写真左から)
舞台監督助手の葛西、砂田、工藤。(下の写真右から)
工藤は初日からの三日間、急遽の初舞台も。

準備に稽古に裏方に代役に…
夏から奮闘して、ようやく迎えた本番。

良くやっているなぁ、本当に。
30年前の僕などより、はるかに真面目で懸命に思えます。

昨年、新規スタートした劇団昴養成所の一期生である君たち。
10年後の君たちは いったいどうしているのだろう?

願わくは、
「あの芝居はメチャクチャ大変だったけど、楽しかったよね」と、

語り合ってほしいものだ。
10年後に。。。



有り難う、宜しくお願いします。永井

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 15:31 | comments (x) | trackback (x) |
子供を産むって…
二回目の登場の奥原千加です。
一回目の投稿は「久しぶりの稽古場」でしたが、ついに17年振りに舞台に立つことが出来ました!
千秋楽までどうぞ宜しくお願い致します!

さて、私は実生活で二人の子供を授かることが出来ましたが、『イェルマ』の台本を読んでから、あらためて子供を産むということについていろいろ考えました。
神は男と女をつくり、女が子供を産むという役割にしました。
どちらでも産めるようにしてくれればよかったのに。などと思っていたら、ふと、もしかして例外の生物がいたりする?とググってみたら、いました!!

以下Googleより引用
タツノオトシゴは、オスが出産する唯一の動物である。

オスの腹部には育児囊(いくじのう)という袋があり、ここでメスが産んだ卵を稚魚になるまで保護する。オスは腹部が膨れるため妊娠しているように見える。育児嚢で孵化した稚魚は、オスの体から次々と出ていく。いわゆる出産だ。
だがそれだけではない。『Placenta』(21年9月3日付)に掲載された研究によれば、オスは育児嚢を「胎盤(母体と胎児を連絡する器官)」まで発達させていることが明らかになったという。


イェルマとフアンがタツノオトシゴだったら、苦しまなくてもよかったかもしれない!
とバカなこと言ってないで、本題に戻ります。

演出家の金澤さんは公演のパンフレットにも書いていらっしゃいますが、新潟のお寺に嫁ぎ、不妊治療でやっとお子さんを授かっていらっしゃいます。
私の周りでも不妊治療をした方は沢山いるし、授かった方もいれば、願い叶わずの方もいらっしゃるし、授かっても誕生出来なかった命もあります。
そうかと思うと問題なくどんどん産む方もいるし。
『イェルマ』の時代に不妊治療はなかったですが、『イェルマ』の物語の登場人物と同じような人々が現在もいるわけです。
もちろん、産まない選択もありますが。

そして、産んでからも大変ですよね。『イェルマ』の登場人物であるドローレスが産んでからのことを言うセリフがとても重要だと、
金澤さんは仰っているので、是非、お聞き逃しのないように!

もし、これから子供を希望する方、全員に効く新薬でも開発されればいいですけど、それもすぐにはなかなか難しそうですし…
葛藤は続きそうですね。
そうなると、まだしばらく『イェルマ』は普遍的な作品になるということでしょうか…
今回の舞台は金澤さんが現在の切り口で演出して下さっているので、観てくれた私の知人も「観念的ではなく、日常会話で進められていて新鮮だった」という感想を頂きました!
ひとりでも多くの方にご覧頂いて、いろいろ感じて頂ければと思っております!
劇場でお会いできることを、楽しみにしております!
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 10:52 | comments (x) | trackback (x) |
皆様に感謝!
2度目の登場、ルチア(若い娘役)の新藤真耶です!
イェルマ幕が上がりまして本当に感謝するばかりです。

私は衣裳チーフをしていると前回ブログで書かせて頂きましたが、(ぜひ過去を振り返って見てください笑)他にもたくさんのスタッフの皆様、劇団の方々…支えてくださっている方がいて舞台が完成していきます。

ありがとうございます。


そして、観に来てくださったお客様のおかげで舞台が完成します。

重ねてお礼申し上げます。ありがとうございます。


音楽の寺田さん、北村さん、振付の明羽さん、そして後ろに演出の金澤さん↓



幕が上がって笑顔がたくさん咲きましたが、演出の金澤さんからは

[この舞台はまだまだこれから花開いていきます。最後まで宜しくお願い致します。]

と素敵なお話を頂きました。

この芝居には花の名前がたくさん出てきます。
バラ、ギンバイカ、ジャスミン、タチジャコウ、アラセイトウ、ダリア、ヒナゲシ、カーネーション、オレンジの花。
この花には隠れた意味があります。
猥褻なもの、高貴なもの。。。
ちなみに、ギンバイカは、フトモモ科、花言葉は、「愛のささやき」!

舞台の上にもさまざまな花が咲いています!
私たち花たちが、大輪の花となるように、千秋楽まで一生懸命駆け抜けていきたいと思います。

まだまだ公演は続きますので、私たちの花を観にご来場頂けますと幸いです。


頼もしい後輩たちを筆頭にルチーアも洗濯やスチーマー頑張ってるよ!素敵なお衣裳も観にきてね!


新藤真耶
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 16:54 | comments (x) | trackback (x) |
スペシャリスト集団
おはようございます!
「メス」と「洗濯女3モニカ」役、準劇団員の夏目陽希(なつめはるき)です。

前回は情念についてお話しさせていただきました。
今回はこの座組みについてお話しできればいいなと思っております。


なんと言ってもこの座組みは
昴だけではなく外部からスペシャリストの方々が集結し
チーム一段となって動いております!



大黒柱、ど迫力の「音響」と「照明」

世界観をグッと深める「舞台セット」と「衣裳」

イェルマの世界に引き込む「音楽」

その効果をより生み出す「歌唱」

情念、解放、渦巻く感情を効果的にする「ムーブメント」

衝撃的なインパクトを残す「アクション」



こんなにゴージャスで豪華な環境なかなかないのではないでしょうか!?!?


スタッフの皆さまは何度も稽古場に足を運んでくださり
稽古後は演出家の金澤さんと話し合い
修正、提案をスピーディーに行ってくださいます。
これがプロのお仕事なんだなと痛感する毎日です。


ゲネプロ終了後、一度集まりノート(演出家から修正点等ををいただくこと)を行いました。
その時の私は満足感が得られず
ずっと不安のまま押しつぶされそうになっておりましたが
ふと前を見るとスタッフの皆さまが話し合いをしておりました。

全員目がギラギラして誰一人諦めていない。
「絶対いい舞台になる。絶対いい舞台にする。」
そのお姿を見て、改めて覚悟を決めました。


素晴らしいものを提供してくださるだけでなく
いつだって一緒に頑張りましょう!と
大きな温かい手で背中を押してくださる皆さん。
本当に感謝の気持ちしかございません。


沢山の方々に支えていただいていることを忘れずに
このゴージャスで豪華な環境を思いっきり楽しみたいと思います。


是非、チーム一丸となって作り出した

イェルマの世界へ

皆さまお越しくださいませ!!!




そしてなんとなんと
今回、公演Tシャツを作りました!!!
1枚2,000円です。
とてもかっこいいデザインで、黒ベースなので日常使いも出来ちゃいますよ!



誰が誰だかわかりますか?笑
左からMサイズ、Lサイズ、XLサイズを着用しております(^^)

ちなみに、初日に演出の金澤さんが前後ろを入れ替えて着こなしていらっしゃいました。
なんて可愛いんだと思い私も真似しました〜



楽しく可愛くかっこよくイェルマTを一緒に着ませんか??
会場入り口にて販売中です!



皆さまのご来場を心よりお待ちしております!

夏目陽希
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 17:05 | comments (x) | trackback (x) |
お席のお話。
こんにちは。
本日の担当はブログ2回目の準劇団員、洗濯女1・女1役の山田梅(やまだうめ)でございます。前回書きそびれましたが洗濯女1の名前はリタでございます。
よろしくお願いいたします。

このブログが載る頃にはもう初日を迎えているのでしょうか。ドキドキ。

すでにご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれませんね。
ご来場誠にありがとうございました。観ていただけて大変嬉しいです。
少しでもなにかをお持ち帰りいただけていましたら、さらにとっても嬉しいです。

そしてこれからいらっしゃる方、あなたが来てくださることを座組一同全力で心よりお待ちしております。

さてさて。今回はですね、お席のお話をしたいなと思います。
「イェルマ」は【全席自由席】となっておりまして、HPにも記載がございますように、開演の【1時間15分前】に整理券をお配りします。
ですので、「絶対に早めに好きな席を選びたい!」という方は、ぜひこのお時間にお越しいただけますと幸いです。

どなたかもブログで書いていたように、今回の舞台はどこに座るかによって見え方が変わります。

「この舞台に正面はありません」
と稽古中演出の金澤さんは仰いましたが、客席に対しての正面というのが複数あるので、役者たちもいろんな方向を向いてお芝居をしております。
ですので、どこに座るかでちょっとずつ違ったものをお楽しみいただけるかと思います。

稽古の間「出番じゃない人たちはいろんな席から見てみてください」とのご指示がありまして、金澤さんもシーンを繰り返す度に客席をあっちこっち移動して演出されていました。

私も上手側の1番端の席だったり逆の下手側だったり、上の段だったり下の段だったりと日替わりでいろんな席を楽しみました。

いろんな席を楽しんだ結果、正直どこもおすすめです。

こちら側からしか見られない表情。
このお席だからこそ聞こえたちょっとした会話。
客席のすごく近くを通る役者たち。

そこだけのスペシャルがなにかしらございます。
これは複数回観たくなっちゃいますね。

ありがたいことに売り切れの回も多い今回の公演、もしリピートをご希望でしたらどうぞお早めに!

以上、山田梅でした。


(写真は準劇団員 工藤凪紗)
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 10:43 | comments (x) | trackback (x) |
追加公演決定!!
『イェルマ』の作者ガルシア・ロルカは1898年6月、スペインのアンダルシア地方グラナダ近郊フエンテ・バケロスに生まれました。
フエンテは「泉」、バケロスは「牛飼い」を意味するそうです。どのような地域なのか、なんとなく想像ができます。



アンダルシアはスペインの一番南に位置し、西にはポルトガル、南には地中海・ジブラルタル海峡があります。つまりアフリカにもかなり近い場所です。歴史的にイスラム支配期もあり、その時期の史跡が現在も数多く残っています。
世界遺産のグラナダのアルハンブラ宮殿はとても有名です。



アンダルシア州の州都セビリアは、オペラ「カルメン」や戯曲「セビリアの理髪師」の舞台にもなっています。
また、アンダルシア地方は世界最大のオリーブの産地としても知られています。



【お知らせ】


追加公演決定!

10月13日(金)19時の回、追加公演が決定致しました。
皆さま、この機会を是非お見逃しないよう、よろしくお願い致します。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 11:24 | comments (x) | trackback (x) |
祝初日!&舞台を彩る小道具の世界
本日のブログ担当、劇団員二年目の宮崎貴宜です。宜しくお願いいたします!

いよいよ本日10/6、「イェルマ」初日を迎えました!
この日を迎えられたこと、満席のお客様に観ていただけたこと、本当に感謝の気持ちしかありません
しかし、まだ旅の途中です
ここからさらに気を引き締めて座員一同千秋楽まで全力を尽くして参ります


僕は今回「オス」を演じます
比喩でもなんでもなく「オス」という役です
作中の儀式で男を象徴し、皆を先導する存在として暴れまわります

オスという一言の中に男の欲望や本能、生命力が詰まっている濃密な役で、そこをどれだけダイナミックに皆様へお届けできるか稽古を通して奮闘しております!

さて、出演者、作者のロルカやスペインのことについては他の方が紹介してくださいました(是非過去のブログもご覧ください!)

ですから、僕は自分の担当でもある劇を彩る小道具に焦点を当ててみたいと思います!



小道具とは一般的に、コップや杖など手で持ち運べるモノを差します。
逆にタンスや暖炉のような移動が難しいモノは大道具と呼ばれます。

劇団に入ったばかりの頃先輩からは「小道具にも芝居をさせろ」と教わりました

例えば汚れ具合一つでも、それがどれくらいの期間使われているものなのか、日常的に使っているものなのか、それを使っている役の経済状況や生活水準はどうなのか...などなど
お客様が受けとる役の印象や背景に多大な影響を与えてしまうのです

いやはや責任重大ですね...
では今回、そんな大事な小道具を取り仕切っているリーダーを紹介しましょう!



劇団員一年目の洲本大輔くんです
今回の舞台で初めての小道具チーフを務めています

演出家との相談や舞台本番までに小道具を揃えるための段取りなどを仕切ってくれています
彼がいなければパントマイムでお芝居をしなければならないかも...

そして、彼にはもう一つの顔があります
それは...



小道具職人! 
ここは、洲本君が小道具を作成するための工房です

小道具を集めるためには購入したり、借りたりなど様々な手段がありますが、入手が難しかったり、余りにコストがかかる場合は自分達で作成します

例えば「イェルマ」ではとあるシーンで【牛の角】、【羊の角】が登場するのですが、Amazonでも売っていません!
となると作ることになりますが、皆さんどうやったら良いと思いますか?
特別に製作課程をちょっとだけお見せしましょう

材料はこれを使います



洲本チーフが紹介しているこの青い物質。これは「スタイロフォーム」と呼ばれる断熱材です
固めの発泡スチロールのようなもので、実は今回の舞台上にある岩なんかもこれで作ってます!
そのあまりを回収して、削り出したものがこちら...





だいぶ形が見えてきたと思います
ここから完成形もご紹介したいところなのですが...ネタバレになってしまうので、是非舞台上でご確認いただければ!
特に羊の角は洲本工房の最高傑作になってます、探してみてください

それでは劇場でお会いできることを楽しみにしております
その際は是非小道具にも注目してみてくださいね!

宮崎貴宜
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 23:03 | comments (x) | trackback (x) |
色んな愛
新準劇団員の賀原美空(がはらみく)です。
2回目のブログ投稿になります!


さて、私演じる洗濯女達は、歌中で

夫への愛、性愛、子供への愛

について語っています。
全て同じ「愛」ですが、色も形もまったく違うものになっています。
私は全て「愛」と表現しましたが、もしかすると違う言葉の方が合う人もいるかも知れません。

人によって体現の仕方が様々な「愛」

夫への愛は、シャツをいつも綺麗にしておくとか、いつも温かいご飯が食べれるように準備しておくとか、そんなことで体現してみたり…、
子供への愛は叱ることだったり、褒めることだったり…、
性愛はとにかく情熱的に本能的に…、

とか色々考えみますが、きっと人によって全く違う答えが出てくるのが「愛」。
人によって解釈が全く違うので、「愛」を伝えてるつもりが全く別のものとして相手に受け取られてしまったり、自分も人からの「愛」をうまく受け取れていなかったり、そんなことが沢山あるのではと思います。

今回、お話の主軸であるイェルマ、フアン夫婦にもそういうところがあるかもしれません。

そこで、私は普段、色んな「愛」を見逃してしまっているのではないかと思い、身近な人が持っている「愛」とはどんなものなのか、考えてみました。
そこで思い浮かんだのが、洗濯女として一緒にお芝居させていただいている、奥原さんと大矢さん





(左から賀原、大矢朋子さん、奥原千加さん)

洗濯女としてはカースト上位なお二方ですが、普段は若手にもとても気さくに話しかけてくださります。
若手のみが参加する舞台の作業日には、毎度カップ麺などを買ってきてくださり、その「愛」にお腹も心も満たしていただいております。

奥原さんは稽古が始まる前から私が担っていた宣伝活動の手助けをしていただいたり、昨日も若手の搬入作業にサラッと紛れて、奥原さん自身より大きそうな荷物を運んでくださったり、何か大変な時に必ず助け舟を出してくださります。

大矢さんは「お腹が空いてる子は見てられない…!」というお言葉を聞いた時から、聖母様だと勝手に思っています。
通し稽古の前にチョコレートを配ってくださったり、今日も稽古後にピーナッツチョコをいただきました。
一年目で何かと不慣れな私に、いつも的確なアドバイスをくださります。

お二人だけでなく、色んな「愛」に溢れた先輩方に囲まれ、とても恵まれた環境で劇団員としての初舞台を迎えさせていただくことができました。
語り出すとキリがないので、次にブログを書ける機会が来たら、その時に…!

明日10/6は初日!!
臆せず、スペインの情熱をお届けします。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 00:17 | comments (x) | trackback (x) |

  
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