フィンケルバウムの台所
「ポーランドの人形遣い」に出演していた宮本充です。
公演が終わってから明日でちょうど1ケ月。
ああ、時のたつのは早いもの!
そして間もなく、2017年も終わる。
そしてまた、ひとつ歳をとる…

今回は「フィンケルバウムの台所」です。
皆さん、まだ覚えていらっしゃいますでしょうか、主人公のフィンケルバウムは幕開きに朝食を作っていました。
その時に使っていた台所道具を紹介したいと思います。



舞台正面奥が小さな台所になっていました。
流し台の奥の棚には色々な缶詰が置かれていましたが、もちろん当時のポーランド製ではありません。
ポーランド風のラベルをスタッフが作り、日本の缶詰に貼っていました。
稽古の終盤までは、確か近所のスーパーの缶詰が並んでいたと思います。

蛇口からは水は出ません。
本物の水を出す芝居もあります。
その場合は、壁の裏に、水の入ったタンクを蛇口より高い位置に置き、蛇口とホースでつなぐのです。
今回そうしなかったのは演出家の指示だと思います。
「ポーランドの人形遣い」はそういうリアルさを必要としない芝居なのです。



その棚の左側。
左端に、舞台冒頭で管理人が持ってきた買い物袋の網が見えています。
その奥には、フィンケルバウムが劇中で食べる半熟卵があらかじめセットされていました。
もちろん半熟卵は本物。
毎日、新人達が作ってくれていました。

鍋とカップの底には布(紙?)が敷かれていますが、これは、卵や角砂糖を入れた時に、コツンと音が出ないようにするため。
お湯とコーヒーが入っている設定ですから、音が出るとおかしいのです。



棚の右側の台上。
右端に部屋の扉が見えています。
布をかけられた籠がありますが、この中には小型のスピーカーが仕込まれていました。
フィンケルバウムが扉の鍵を開けたり閉めたりする音をここから出していたのです。

以上、フィンケルバウムが使う小道具類でした。
簡単ですみません。
だって、自分が使うものではないので、殆ど触ったことがないのです。
というより、勝手に触ってはいけないものでした。
特に公演中は。
芝居が始まる前などは厳禁。
人形なども勿論そうです。
それらは、置く場所、向きなど、非常に繊細にセットされていました。
少しでもズレていたりすると、芝居が狂ってくるのです。

そう…本当に繊細な舞台でした。

「ポーランドの人形遣い」公演ブログ、これで終わりです。
皆さま、ご愛読、有難うございました!
もう一回だけ、ひょっとしたら舞台裏の動画が出るかもしれません。
でも無いかもしれません。
なんて曖昧な…オフィシャルな場で…!
すみません!

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 16:09 | comments (x) | trackback (x) |
フィンケルとリュシェール
「ポーランドの人形遣い」に出演していた宮本充です。

公演が終わって、はや10日が過ぎました。
芝居が終わった直後は、例えば千秋楽の翌日などは、大抵の役者が、朝、目を覚ました時に一瞬考えて、「…そうだ…芝居は終わったんだ…」と安心して、また眠りについたりするものですが、1週間もたてば、皆、いつもの生活に戻ります。

そんな日常に戻った今頃、まだ公演ブログを書いている理由は、公演中には書けなかったことを書こうと思ったからです。
例えば、舞台で使っているものは、公演中はあまり詳しくブログで紹介できません。
衣装や舞台装置などの画像なども。
まだ舞台をご覧になっていないお客様がいらっしゃるからです。

今回の公演中、あるお客様からご要望がありました。
「フィンケルバウムが部屋の奥で使っている料理道具を見たいのですが」
公演中はブログでお見せできませんでした。
でも終われば大丈夫。
という訳で、フィンケルバウムの台所道具をご紹介したいと思います。
ですが、それは次回にして、今日は千秋楽の打ち上げ会場でのスナップを。
お見せしたい写真があるのです。



左は主役の中西陽介。
右は劇団プークさんの佐久間さん。
今回の舞台で使った人形を作って下さいました。
その人形達は今は劇団の倉庫に。
彼が持っているのは、佐久間さんが中西のために作って下さった、フィンケルバウムと妻のリュシェールのミニチュア版。
打ち上げ会場で彼にプレゼントしてくれたのです。
可愛らしくて素敵で、一同、しばらく見とれていました。



幸せそうに寄り添う2人。

中西がこの人形を使って、皆の前で即興の芝居を始めました。
舞台のフィンケルバウムがそこにいました。

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 01:47 | comments (x) | trackback (x) |
千秋楽!
「ポーランドの人形遣い」、本日、千秋楽を迎えました!
大勢の皆さまのご来場、本当に有難うございました!



この写真は、今日の舞台の開場前に撮ったもの。
出演者4人と、スタッフをやってくれた役者たち。
手前に座っているのは、中西陽介と一柳みる。
後ろに立っているのは、右から、遠藤鮎喜、古谷みちる、牛山茂、三輪学、高山優介、そして私、宮本充。
遠藤、古谷、高山は今年入ったばかりの研修生。
みんな、ご苦労さんだったね。

この装置もすでに取り壊され、Pitはいつものフラットな空間に戻りました。
ベルリンのアパート最上階の一室が、また、東京・板橋区のビルの地下に。
今度はここが、来年早々、また、ある国の、ある街の、ある一室に変わります。
そこで演じるのは、この三人の研修生たち。
楽しみにしてるよ。

短い間でしたが、このブログをご覧いただきありがとうございました。
あと数回、更新して終了したいと思います。
公演中にはお見せできなかった写真や動画など。
お楽しみに!    宮本充

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 02:01 | comments (x) | trackback (x) |
リンちゃんの思い出
再び、「おしゃべりバアさん」の一柳みるです、お邪魔します!

先日、視覚障がい者の方と一緒に、
盲導犬が来場してくれました。
黒のラブラドールです。最前列で観劇!

私にはRindy-リンちゃんという友達がいました。
やはり黒のラブラドールの盲導犬です。
Sさんといつも一緒に劇場に来てくれて、
犬好きの私のために、Sさんは、ほんのちょっとの間、ハーネス(※)を外してくれるのです。
ハーネスをつけている時はお仕事モード…
外した時は…ただの犬‼
まあ、別人のように(別犬ですかね)なり、
“遊んで、遊んで…”と、飛びかかるわ、舐めるわ…
ほんの2~3分でも、私には至福の時です。
そして、帰る時にハーネスをつけると…
また別犬に戻る。キリッとするから、これまたカワイイ!お利口ちゃん!
そのリンちゃんも、だんだん大人しくなり、
ハーネスをはずしても、あまりはしゃがなくなりました。
舐めたり、愛情表現はしてくれるのですが…。
そう…犬は人間の何倍もの速さで老化しますから。
その後、引退したというカードをいただきました。
しばらくして、死んだと聞きました。
こうして書いていても、泣けてしまいます。
リンちゃんの肖像画つきのカード、今でも大切にとってあります。

黒ラブちゃんが劇場に来てくれた翌日、
電車の中で、またまた黒ラブの盲導犬と一緒になりました。
よほど黒ラブに縁があるんですね。
まだ新人のようで、しきりに近くにいる人の臭いを嗅いだり、
キョロキョロとあたりを見回したり…
若い頃のリンちゃんもこんなだったかなーと。
嬉しかったのは、周囲の方が、尻尾を踏まないように
気を配っていたり、降りる際にも、何気なく
通り道をあけてくれていたり、理解を示してくれたこと。

世の中には犬が苦手の方もたくさんいらっしゃるでしょう。
が、盲導犬は、高度な訓練を受けた特別な犬です。
決められた時間以外に排泄もしないし、食べない。
吠えることもない。視覚障がい者の方の大切なパートナーです。
暖かく見守ってくださいますよう、お願いいたします。

いつでしたか、本多劇場の上手花道から、
盲導犬をそーっと見ていました。
何かを感じたんでしょうね…怪しいと思われたか?
振り向いて、私をじーっと見てるんですよ。
そのうち、客電が落ち始め、音楽が入り、
緞帳が上がりだしたら、
パッと正面を向いて、尻尾をパタパタパタパタ(笑)
分かるんですね。何度も劇場に来ているのかも。
もしかしたら、犬同志で「あの役者、ヘタだねェ」
なんて話しているかもしれません。

「ポーランドの人形遣い」も、残すところ、あと2回!!!
一同、心をこめて勤めます。
最後までどうぞよろしくお願いいたします。



ハーネスをつけた盲導犬のキーホルダー。
売り上げの一部が寄附になってました。



本物の写真は撮れなかったので、代わりに
我が家のヌイグルミです。

(※)ハーネス…盲導犬やペットの犬の胴体に装着する胴輪。

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 02:03 | comments (x) | trackback (x) |
最後のピース
11月18日のブログを読んでいて、ちょっと書き加えたくなりました。
またお邪魔します、管理人役の一柳みるです。

休演日明けの今日、
中西君はあいかわらず早-くに楽屋入り。
そして終演後も、何やらやっています。
小姑3人組、牛山、宮本、一柳もあいかわらず、
素知らぬ顔をしながら、今日もチェック…(笑)

でも、でも、忘れてならないのはお客様です!!
若い頃、先輩から「最後はお客様が教えてくれる」と教わりました。
その時は…???

でも、でも、これは本当のことでした!!
回数を重ねるうちに、思わぬ反応があったり…
ビミョーな空気が伝わったり…
稽古場では絶対に分からなかった事が見えるのです!
本当に、お客様が教えてくれるのです。
すみません、具体的に云えなくて…あ~~!もどかしい。

芝居を創る時…
台本があり、演出家がいて、役者もいて、
そして、装置、照明、衣装、音響と、
助けてくれるスタッフがいて…
(今回は、特にスタッフ陣のお力に感動!)
そして、最後のピースは観客、お客様なんです。

宮本君のいう“韓国式”ですか?
楽日にむけて少しずつ、ミリ単位でも良くなっているとしたら、
それはお客様の力だと思います。

半分を過ぎてしまいました。
まだまだ進化するはずです。
がんばりま~~す!

劇中、「おしゃべりバアさん!」なんて言われてる管理人。
また近いうちに、しゃべります!




音響オペレーターの窪田亮さん(右)と、照明オペレーターの笹田真珠さん(左)
毎日、私たちと一緒に芝居をつくってくれています。


| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 00:25 | comments (x) | trackback (x) |
韓国式
「ポーランドの人形遣い」の宮本充です。
早いもので、明日が中日となりました。
すみません…初日の翌日から、ブログ、全然更新してませんでした。
今日は唯一の休演日。ちょっと余裕が出来たので、久しぶりに書きます。
舞台は一日に2時間弱。残りの時間で幾らでも書けそうなものですが、それがなかなか出来ないのです。
ほとんど一日中、芝居のことで頭が一杯で…



主役の中西陽介。
彼は今、頭も、体も、全て芝居で一杯でしょう。
中西は初日の幕が開いた今でも毎日、早い時刻に劇場に入り、ひとりで稽古をしています。
そして、終演後も遅くまでずっと残って稽古をしています。

膨大な台詞、人形操作、本当に大変な役。
稽古中も苦労していました。
先輩3人は稽古中、彼に色々とアドバイスをしました。
でも、ある所からそれ以上は、本人が自分で作り上げていかなければならないもの。
公演が始まってからは、彼の体を心配しつつも、じっと見守っていました。

そして、ここ数日、彼の演技が日増しに良くなって来ているのを感じるのです。
舞台の最中、薄暗い楽屋で彼の声をじっと聞き、また舞台のソデからこっそり覗いては、「今のところ、良くなったね!」「もうちょっと、惜しい!」などと囁き合ったりしているのです。

舞台には「二落ち」という言葉があります。
長い稽古を積んで初日を迎え、初日の舞台を終えると今までの緊張が緩み、二日目の演技が無意識の内に緊張感のないものになるという意味です。
時々、そういうことが起こります。
昔、韓国から日本に来ていた演劇青年に、「韓国にも二落ちはあるの?」と聞いたことがあります。
彼は「韓国にはそういう言葉はありません」と答えた後、こう言いました。
「韓国では、初日の舞台は大抵、出来が良くありません。でもその後どんどん良くなって、最終日が一番良くなるんです」

中西は今、韓国式。
日々、進歩の最中です。
今日は昨日より良い舞台に。
そして、明日は今日より良い舞台に。
そして我々も!

さあ、残り半分!
皆さまのご来場、心からお待ち申し上げております!

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 00:09 | comments (x) | trackback (x) |
昨日、「ポーランドの人形遣い」の初日を迎えました!
10月11日のブログ「顔合わせ」で書いた、「定点カメラの早回しで最後にお客様がこの席を埋める」日がついに来ました。
「時間が足りない…!」「せめて、あと1週間あれば…!」と思うけど、あと1週間あったって結局「もうあと1週間…!」と思うんだろうし、どれだけ稽古を積んでも納得がいくなんてことはないのだから、締め切りがあるというのは、いいことです。

開演の10分前。
薄暗い楽屋で、出演者4人、小さな輪になり健闘を誓い合いました。
そして、その2時間後。
カーテンコールを終え、楽屋に戻るも、鳴りやまない拍手。
「ダブル、行くよ!」と、4人で再び舞台に。
最高の瞬間でした。
ご来場の皆さま、本当に有難うございました!



このめでたい日に選んだ被写体は彼。
舞台監督の三輪学。
開場前の最終チェックをしているところ。
「コルトガバメンツ(2009)」の飄々とした若者、「石棺(2012)」の実直な発電所エンジニアなど、特に「谷間の女(2015)」での、過酷な減量で挑んだ演技は秀逸でした。
しかし彼には別の才能もあります。
そのひとつは映像作り。
「危機一髪(2012)」、「汚れた手(2013)」の宣伝用映像は最高!
(劇団HPの「劇団昴公演」をクリックすれば見られます。まだの方は是非)
そして舞台づくり。
「ラインの監視」の旅公演に続き、今回も舞台監督をやってくれています。

彼だけではなく、昴では役者みんなで公演を支えます。
新人からベテランまで、みんなで劇団の活動を支えます。
仲間たちに感謝し、そして、お客様に感謝し、我々4人、千秋楽まで精一杯舞台をつとめ上げたいと思います。

皆さまのご来場、心からお待ち申し上げております!

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 15:18 | comments (x) | trackback (x) |
出演者紹介 4
「ポーランドの人形遣い」 管理人役の一柳みるです。
これまで宮本充がキャスト紹介をなどしてきましたが、
自分の事となると、良いことばかり書きそうなので、
私が先輩風をふかせて、ペンを奮いました!



宮本君(“君”と付けさせて下さい)は…
本当は双子か?…三つ子か?と思う事があります。

ご存知の通り、アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「血界戦線」を始め、洋画の吹き替えでも大活躍!
自宅でのリハーサルにもタップリ時間が必要なはずです。
また、昴の舞台にもよく出ています。台詞も覚えなければなりません。

一方、趣味の広さ…いやあ…どちらが本業なのかなァ。
まず野球‼ メンバー集めなど、とにかくマメ男。
その時の表情はまるで小学生。野球少年のまんま。
おそらく精神年齢もそこで止まったんだね…?
とっくに二人の息子さんには追いこされてる(笑)

その他、碁、川柳、イラスト描き、パクチー育て、ペーパークラフト(軍艦島を作製)、ビールの味くらべ…etc

どこに時間があるのかと不思議になる位なのに、
細々とした用事を頼んでも、イヤな顔をした事がない。
むしろ、積極的に「はい、ボクやりますよ!」と手をあげる。
今や、劇団にはなくてはならぬ人になりました。

その宮本君にも、入団したての可愛い頃がありました。
このバナナを食べている写真は、その頃のまんまです。
若い人は、オジサン、オバサンよりずーっとお腹がへります。
でも、お財布の中は豊かではない…となると、
楽屋にある消え物(舞台上に出る飲み物、食べ物のこと)は魅力的なんです。
毎回、少量でも無駄になる物が出ると、
彼は「はい、ボクいただきます!」と片付けてくれました。

…そんな時代が彼にもあったわけです。
アラ、悪口書いてやろうと思ったのに、手が疲れてきちゃった。
次回にいたします。
まァ、ね、ホメ殺しって日本語もあるし…(笑)

初日まであと1日‼
おかげ様で、昼の部は満席です。ごめんなさい。
夜の部は、まだ少しゆとりがあります。
今からでも間に合います。
お待ちしておりまーす!

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 02:20 | comments (x) | trackback (x) |
出演者紹介 3
「ポーランドの人形遣い」の宮本充です。
前々回に戻って、再びキャスト紹介を。



一柳みる。
我々は「みるさん」と呼んでいます。
平仮名で「みる」。
本名も同じ。
名前の通り、「見る」人。
「相手役を見る」。
「周りを見る」。
「稽古場全体を見る」。
「人間関係のバランスを見る」。
観察の人。
気配りの人。

この写真は、先日、稽古場で行われた「稽古の中日祝い&ちょっと遅れたけど決起集会」の時のもの。
みるさんは、持参した野菜で全員にサラダを作ってくれました。
「みんなの面倒を見る」人でもあるのです。

そして、都内の劇場に行くと、配られたチラシの中に、よく写真を「見る」人でもあります。
加藤健一事務所さんの舞台や、新国立劇場など、いつも色々な舞台に出演しています。
外部舞台の経験があまりない若手たちには、いいアドバイザーになってくれます。

褒めてばかりなので、ここで関係者の本音を聞いてみましょう。
稽古の後、みんなにレコーダーを向けてみました。


音響の藤平美保子ちゃん。
「若手の教育係として、昴になくてはならない女優さんだと思うわ」


日本最北端の俳優。加賀谷崇文。
「みるさんッスか?素敵な女優さんッスよね~!」


研修生の古谷みちる。
「みるさんがいらっしゃるだけで稽古場がパ~って明るくなって、身の周りのことは全部ご自分でおやりになるし、お茶場のお菓子をお勧めすると共感して下さって(意味不明…)、素敵な方です!」


「みるさんはさぁ~、犬が好きでさぁ~肉球の話になると止まらなくってさぁ~」


三輪学
「いつも大変お世話になっています。ですから、今回は舞台監督として、しっかりお世話したいと思っています」


牛山さん。
「いやあ~、みるはねえ~、ちょっとさあ~、ねえ…えええ~?」


そして、荒川秀樹劇団理事。
「心強く、力強く、頼もしい、劇団の避雷針だね」

そんなみるさん、今回はちょっと意外な役。
乞うご期待!

初日まで残り1週間を切りました。

昼の部は全て売り切れ、9日(木)と24日(金)の夜の部も売り切れましたが、その他の夜の部はまだお席がございます。
ご来場を心よりお待ち申し上げております!

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 09:00 | comments (x) | trackback (x) |
人形遣いの人形遣い
「ポーランドの人形遣い」の宮本充です。
今日はスタッフさんのお話を。
題して、「人形遣いの人形遣い」

この舞台には沢山人形が登場します。
主役の中西陽介は劇中、その人形達を操ります。
ちゃんと操らないと人形遣いにはみえません。
だから毎日猛練習しています。



人形の操作を指導して下さっている井上幸子さん。



そして、その人形を作って下さっている佐久間さん。

お二人は、人形劇団プークの方。
井上さんはプークさんの代表です。
プークさんは、1929年創立の老舗劇団。
新宿には、人形劇を専門に上演する「プーク人形劇場」があります。

若い頃、プーク人形劇場に、プークさんが招いたチェコの若い人形遣いのお芝居を見に行きました。
その人形遣いは、人形を持たずに舞台に現れました。
そして、ポケットから一枚のハンカチとピンポン球をひとつ取り出し、ピンポン玉をハンカチで包み、紐で結んでテルテル坊主のようにすると、垂れ下がったハンカチの四隅の内の二隅に紐を結びました。
そして、その数本の紐を上にあげた瞬間、ピンポン玉とハンカチが妖精のように動き出したのです。
アッと息をのみました。
その可愛らしいこと!
まるで人形遣いが新しい命を生み出した瞬間を見たようでした。

人形遣いと創造主の神。
「ポーランドの人形遣い」の劇中で主人公は、そのことに触れます。
それは、この作品の中で大きな意味を持ちます。
主人公の操る人形が本当に生きているように見えた時、この物語は、とても楽しく、そして悲しく、胸を打つものとなるのです。
人形たちに命を吹き込むため、中西は日々、奮闘中!

昨日から通し稽古が始まりました。
初日まで残り2週間。
ご期待ください!

昼の部は全て売り切れ。初日(19時)も売り切れました。
他の夜の部はまだお席がございますが、ご予約はどうぞお早めに!
ご来場をお待ち申し上げております。

| 稽古場日記::ポーランドの人形遣い | 10:13 | comments (x) | trackback (x) |

  
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