2012,07,20, Friday
畑澤聖吾作・黒岩亮演出の『親の顔が見たい』は、9月12日から22日まで長野県での旅公演です。
8月から稽古が始まります。
また、『親の顔が見たい』稽古、そして旅ブログ始まりますので、お楽しみに!
その前に、実は韓国で『親の顔が見たい』が上演されているのです。
私と北村総一朗(夫)は、その公演を観に韓国に行ってきましたので、レポートいたします。
今年初頭、『親の顔が見たい』は、韓国で日韓交流リーディング上演!韓国でもいじめ自殺問題は大変な社会問題で、舞台公演に発展したのでした。
神市カンパニーと言う、主にミュージカルを上演している劇団での公演です。
韓国の劇団四季とでも言いましょうか・・・
2012年6月24日から7月29日まで、光化門の「世宗文化会館Mシアター」で上演しています。
出演者が凄いんです。
韓国演劇の母と言われているソン・スクさん(辺見友子役)、韓国の映画・テレビドラマで名脇役のパク・チイルさん、イ・デヨンさん(長谷部亮平役ダブルキャスト)など、韓国の演劇賞受賞者がずらりと顔を揃える豪華キャストなのです。
韓流フリークなら、きっとどこかで観たことがあるぞ!と、感激するはずです。
世宗文化会館の前で、翻訳の木村典子さんと待ち合わせをし、お茶の水大学に留学中のホンちゃんとも会い、一緒に劇場へ!
木村さんは、次回公演(?)の字幕の打ち合わせなので、私たちのチケットやら何やらの手配だけなさって、急ぎ次のお仕事へいらっしゃいました。
ちょっと不安な私たちと、演劇の勉強中のホンちゃんは早々に座席について、今や遅しと開演を待つのです。
それにしても、韓国のお客様はギリギリにならないと席につかないので、ガラガラなのかと心配しましたが、開演5分前には8割の客入りとなりました。平日の昼公演なのに良い手応え!
皆さん、もの凄く期待している感じが伝わってきます。
開演です。
ああ、オーチャン(大坂史子)が出てきた・・・と、記憶が蘇ります。
しかし、韓国のお客様はよく笑う!!
落合るみチャンが演じた戸田先生が「コーヒーにしますか?お茶?」のシーンは、爆笑!・・・何故?
と、いろいろあって・・・
新聞配達の店長遠藤が出てくる前から、私の周りは、ハンカチを握りしめ、号泣の嵐!!
大げさではないんです。本当に号泣なんです。
もちろん私も!身体に染みるように知っている作品なのに、また、涙がほろり。
でも、韓国のお客様は喜怒哀楽をストレートに表すんですね~
設定は、韓国の学校で、役名ももちろん違います。
なので、いろいろ違っているところもあるのです。
ハングルで観る『親の顔が見たい』は、韓国の俳優さんたちの感情表現の違いからか、劇的な要素が際立っていたように感じましたが(これこそお国柄なのか)、戯曲の持つ力は言葉の壁を越えて心に突き刺さると、あらためて畑澤さんの巧みさに脱帽しました。
終演後、私たち夫婦はスタッフの方に連れられて、楽屋へ!
舞台の袖からセットを激写?
ホンちゃんに通訳して頂き、出演者の皆様とお会いして感想を言ったり、出演者の話を聞いたり・・・
女優さんたちはすでにメークを落としているのですが、あまりにも美しい!!
肌が透き通るよう。もちろん、最高齢のソン・スクさんも、です。
皆様にとても暖かく迎えて頂き、感激でした。
終演後、仕事を終えた木村さんと、夜遅くまで話をしました。
そして翻訳家のご苦労を伺いました。
まず、韓国はお茶を出さない(?)お茶が無い(?→緑茶は出さない)。そして、学校は土足→スリッパを話題にしたエピソードはカットせざるを得ない。
中学生は、よほど家庭が貧困でないとアルバイトをしない。新聞配達などは韓国ではおじさん(大人)がする。なので、コンビニでのバイトに変更。
本来の戯曲では、新聞配達の店長が茶髪なのですが、茶髪な若者はもちろんいるが、特殊なことらしいのです。
私は、茶髪がかなり重要なポイント、と思っていましたが、若者が目上の人に敬語を使わず話していることで、韓国ではかなり奇異な状況らしく、それだけで茶髪ぐらいの違和感があるらしいのです。
そして、タイトルの『親の顔が見たい』が、韓国では『お前の親の顔が見たい』に変わっていました。
『親の顔が見たい』のような慣用句が韓国にはないらしいのです。「親の顔が見たい」と言うと、懐かしい田舎の親に会いたい、という心温まる話になってしまうらしいのです。
文化や習慣の違いを感じる夜でした。
『親の顔が見たい』は、韓国で小説になるらしいです。そして、映画化の話もでているとか・・・
これからも『親の顔が見たい』が、韓国でどのような進化をするのか楽しみです。
夏休み7月29日までに韓国にいらっしゃる方は、是非、光化門の「世宗文化会館Mシアター」で『親の顔が見たい』を観て下さい。
詳しくは、神市カンパニーのホームページで・・・ハングルですが!
http://www.iseensee.com/
韓国弾丸ツアーでしたが、もう一本芝居見て来ました。
大学路の東崇アートセンター で、チャン・ジン作・演出『無駄骨』です。
チャン・ジンさんと言えば、『トンマッコルへようこそ』の製作、脚本、原案で有名です。
本当に勉強不足で、日本でも戯曲は出ているのに読まずに行きました。
ハングルなので・・・実は、内容はあまり分からなかったのですが・・・
でも、本当に素晴らしかった!!
俳優さんたちが、凄い! 自然な演技の中の異常さ!感動です。
終演後、チャン・ジンさんと出演者たちのトークショウがあったのです。
たぶん日本人は私たち二人だけで、本当に申し訳ない!!さっぱり分からない!
観客席は、チャン・ジンさんや出演者の一言一言に沸き返っています。
私たちも、分からないなりに、笑ったり微妙に反応したり(笑)
トークショウの終わりに、チャン・ジンさんがまっすぐ北村に向かってきて、次回公演の招待券を下さいました。
チャン・ジンさん、反応が悪い二人をきっと不可思議に思ったんでしょうね・・・
申し訳ない。
でも、招待券頂いても観られないので、隣の女の子に、「私たちは日本から来た旅行者だから」と、譲りました。メチャメチャ喜んでくれた!!
そんなこんなで、弾丸韓国観劇ツアーでした。
8月から稽古が始まります。
また、『親の顔が見たい』稽古、そして旅ブログ始まりますので、お楽しみに!
その前に、実は韓国で『親の顔が見たい』が上演されているのです。
私と北村総一朗(夫)は、その公演を観に韓国に行ってきましたので、レポートいたします。
今年初頭、『親の顔が見たい』は、韓国で日韓交流リーディング上演!韓国でもいじめ自殺問題は大変な社会問題で、舞台公演に発展したのでした。
神市カンパニーと言う、主にミュージカルを上演している劇団での公演です。
韓国の劇団四季とでも言いましょうか・・・
2012年6月24日から7月29日まで、光化門の「世宗文化会館Mシアター」で上演しています。
出演者が凄いんです。
韓国演劇の母と言われているソン・スクさん(辺見友子役)、韓国の映画・テレビドラマで名脇役のパク・チイルさん、イ・デヨンさん(長谷部亮平役ダブルキャスト)など、韓国の演劇賞受賞者がずらりと顔を揃える豪華キャストなのです。
韓流フリークなら、きっとどこかで観たことがあるぞ!と、感激するはずです。
世宗文化会館の前で、翻訳の木村典子さんと待ち合わせをし、お茶の水大学に留学中のホンちゃんとも会い、一緒に劇場へ!
木村さんは、次回公演(?)の字幕の打ち合わせなので、私たちのチケットやら何やらの手配だけなさって、急ぎ次のお仕事へいらっしゃいました。
ちょっと不安な私たちと、演劇の勉強中のホンちゃんは早々に座席について、今や遅しと開演を待つのです。
それにしても、韓国のお客様はギリギリにならないと席につかないので、ガラガラなのかと心配しましたが、開演5分前には8割の客入りとなりました。平日の昼公演なのに良い手応え!
皆さん、もの凄く期待している感じが伝わってきます。
開演です。
ああ、オーチャン(大坂史子)が出てきた・・・と、記憶が蘇ります。
しかし、韓国のお客様はよく笑う!!
落合るみチャンが演じた戸田先生が「コーヒーにしますか?お茶?」のシーンは、爆笑!・・・何故?
と、いろいろあって・・・
新聞配達の店長遠藤が出てくる前から、私の周りは、ハンカチを握りしめ、号泣の嵐!!
大げさではないんです。本当に号泣なんです。
もちろん私も!身体に染みるように知っている作品なのに、また、涙がほろり。
でも、韓国のお客様は喜怒哀楽をストレートに表すんですね~
設定は、韓国の学校で、役名ももちろん違います。
なので、いろいろ違っているところもあるのです。
ハングルで観る『親の顔が見たい』は、韓国の俳優さんたちの感情表現の違いからか、劇的な要素が際立っていたように感じましたが(これこそお国柄なのか)、戯曲の持つ力は言葉の壁を越えて心に突き刺さると、あらためて畑澤さんの巧みさに脱帽しました。
終演後、私たち夫婦はスタッフの方に連れられて、楽屋へ!
舞台の袖からセットを激写?
ホンちゃんに通訳して頂き、出演者の皆様とお会いして感想を言ったり、出演者の話を聞いたり・・・
女優さんたちはすでにメークを落としているのですが、あまりにも美しい!!
肌が透き通るよう。もちろん、最高齢のソン・スクさんも、です。
皆様にとても暖かく迎えて頂き、感激でした。
終演後、仕事を終えた木村さんと、夜遅くまで話をしました。
そして翻訳家のご苦労を伺いました。
まず、韓国はお茶を出さない(?)お茶が無い(?→緑茶は出さない)。そして、学校は土足→スリッパを話題にしたエピソードはカットせざるを得ない。
中学生は、よほど家庭が貧困でないとアルバイトをしない。新聞配達などは韓国ではおじさん(大人)がする。なので、コンビニでのバイトに変更。
本来の戯曲では、新聞配達の店長が茶髪なのですが、茶髪な若者はもちろんいるが、特殊なことらしいのです。
私は、茶髪がかなり重要なポイント、と思っていましたが、若者が目上の人に敬語を使わず話していることで、韓国ではかなり奇異な状況らしく、それだけで茶髪ぐらいの違和感があるらしいのです。
そして、タイトルの『親の顔が見たい』が、韓国では『お前の親の顔が見たい』に変わっていました。
『親の顔が見たい』のような慣用句が韓国にはないらしいのです。「親の顔が見たい」と言うと、懐かしい田舎の親に会いたい、という心温まる話になってしまうらしいのです。
文化や習慣の違いを感じる夜でした。
『親の顔が見たい』は、韓国で小説になるらしいです。そして、映画化の話もでているとか・・・
これからも『親の顔が見たい』が、韓国でどのような進化をするのか楽しみです。
夏休み7月29日までに韓国にいらっしゃる方は、是非、光化門の「世宗文化会館Mシアター」で『親の顔が見たい』を観て下さい。
詳しくは、神市カンパニーのホームページで・・・ハングルですが!
http://www.iseensee.com/
韓国弾丸ツアーでしたが、もう一本芝居見て来ました。
大学路の東崇アートセンター で、チャン・ジン作・演出『無駄骨』です。
チャン・ジンさんと言えば、『トンマッコルへようこそ』の製作、脚本、原案で有名です。
本当に勉強不足で、日本でも戯曲は出ているのに読まずに行きました。
ハングルなので・・・実は、内容はあまり分からなかったのですが・・・
でも、本当に素晴らしかった!!
俳優さんたちが、凄い! 自然な演技の中の異常さ!感動です。
終演後、チャン・ジンさんと出演者たちのトークショウがあったのです。
たぶん日本人は私たち二人だけで、本当に申し訳ない!!さっぱり分からない!
観客席は、チャン・ジンさんや出演者の一言一言に沸き返っています。
私たちも、分からないなりに、笑ったり微妙に反応したり(笑)
トークショウの終わりに、チャン・ジンさんがまっすぐ北村に向かってきて、次回公演の招待券を下さいました。
チャン・ジンさん、反応が悪い二人をきっと不可思議に思ったんでしょうね・・・
申し訳ない。
でも、招待券頂いても観られないので、隣の女の子に、「私たちは日本から来た旅行者だから」と、譲りました。メチャメチャ喜んでくれた!!
そんなこんなで、弾丸韓国観劇ツアーでした。
| 稽古場日記::親の顔が見たい | 21:34 | comments (x) | trackback (x) |
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