ブログリレー、岡本秀子役・林佳代子
2021年 明けましておめでとうございます!
岡本秀子役、林佳代子です。

三が日もあっという間に過ぎましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
本日は「プカプカ漂流記」のスタッフ、キャスト、関係者全員のPCR検査を行いました。開幕に向かってエンジン点火!





 マウスシールドを付け、周期的な換気を行いながら、稽古を行います。今回は、コロナ感染予防の為に、お茶場(コーヒーやおやつが用意されている場所)も無く、少しさみしいところもありますが、順調に稽古は進んでいます!!
いずれも、通し稽古の一コマです。

Q.自分の役(岡本秀子)が、何かひとつ無人島に持っていくとしたら、何ですか?
無人島に持参するものですか?
そうですね…
「こまってる男の人」
秀子はね、本質的に男の人が好きなんです。そして、困ってる人がいると、助けたくなっちゃうのですよ。うふふ。


ブログリレー、次は吉田役の新井志啓さんです!



新井さんは、Bチーム河田役・坂井さん、同じくBチーム林役・西岡さん、スタッフとして参加している宮崎くんと同期で、昨年、準劇団員となりました!

ミュージカルの学校に通っていたこともあり、歌とダンスはお手のもの。『プカプカ漂流記』では、ギターの弾き語りを披露してくれます!

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージLABO『プカプカ漂流記』 | 23:35 | comments (x) | trackback (x) |
新年明けましておめでとうございます
 昨年の憂きことを流し去り、心機一転新しい自分を再スタートさせる為の見事な言葉。
「明けましておめでとう」も今年ばかりはそうすんなりと届きそうにありません。 
世界は一変し、変わらぬ日々を取り戻す為の戦いは、今年に持ち越されてしまいました。

昨春、不要不急に声を潜めていた演劇人は、錯綜する世情の中で改めてその存在を確認したように思います。
枯れた社会に水を注すのが文化であり、演劇は痩せた心を潤す役割を担うことを。
昨年、昴の公演を導いたのは芝居を待っている人達の声でした。
芝居の場を失った私たちの背中を押してくれたのは潤いを求める声でした。
改めて劇団の役割を思い知らされました。

「閑話休題」
先日、奈良に行く機会があり、公園の鹿の佇まいに惹かれました。
車道を横切り、悠々と歩く姿。静かにゆったり人々を見て、自然に溶け入る姿。
時間の流れが違います。それに引き換え人間の何と慌ただしい事。
社会の制約に縛られ、抑圧の中で生きる日々。
心の平静を取り戻す為に人は潤いを求め、そこに文化がある。
必要から生まれた産物。だから文化は人間だけのもの。
鹿に文化は要りません。

さて、災禍は年を越えました。
先の見えない日々が続きます。
伸ばしきれない背筋に油を注ぐ、そんな演劇の役割は日々に増して来ています。
その中で劇団昴は次の演目をもって一年を進みます。
復活を果たす1月の『プカプカ漂流記』(中島淳彦・作)、
4月には新藤兼人原作・古川健脚色で『一枚のハガキ』。
連続の北村総一朗演出。
9月には昨年6月予定だったアイルランド作品『The Weir―堰―』が復活。
そして、12月は劇団昴の財産演目『クリスマス・キャロル』が生まれ変わります。
演劇の日々が待っています。

ともあれ新年です。劇団昴も劇場での再会を取り戻しつつあります。
前のめりに急がずに、日々に心を砕きながらも待ちましょう。
マスクを捨てて、街に出る日を。

劇団昴 荒川秀樹
| 劇団ニュース | 01:16 | comments (x) | trackback (x) |
アルジャーノンに花束を
チャーリー・ゴードン役の町屋圭祐です。
この舞台、2020年は東北の演鑑連巡演からスタートしました

当初の予定では3月から始まる予定の東北巡演が、新型コロナウイルスの影響で4月に延期されました。
4月1日盛岡公演からスタート、2日秋田公演を行いましたが、その後のスケジュールは全て取り払われ、再度の延期となりました。

そして9月15日、九州演鑑連の巡演が下関からスタート。豪雨被害の影響で、ひとよし・くま公演は中止となってしまいましたが、10月28日長崎公演まで、38ステージを行うことができました。
11月から東北巡演が再開、3日鶴岡公演から27日会津公演まで(途中一時帰京する行程でしたが)、4月の2公演含め計16ステージを終える事ができました。

今年は、新型コロナウイルス禍でたくさんの公演が中止を余儀なくされました。
そんな年に54ステージも舞台に立たせて貰いました。
役者にとって演じる場は生きる糧です。
その場を与えて下さった九州・東北演鑑連の皆さんには、本当に感謝しかありません。

ステージを重ねて行くと、同じ台本を上演していても、作品の質が変遷してゆきます。
作品も、役者も、公演する場があって育っていくのだと、旅を通して実感しました。
個人的にも、チャーリー・ゴードンという役が自分に根付く感覚を持つことができました。「こんなに気負わず、役として生きることができるのか…!」と、未知の経験をさせて頂きました。




そして、12月17日〜20日東京藝術劇場シアターウエストで6ステージが行われました。
東京公演の為の稽古は、三日間だけ。
その内容は、巡演で1000人規模の劇場で行っていた演技を、シアターウエストサイズに圧縮することを主にした稽古でした。
まさに、九州・東北の皆さんに育てて貰った「アルジャーノンに花束を」の集大成の場であったのです。

そして僕の喉が、公演2日目のマチネで壊れてしまいました。
同日のソワレはダミ声になりました。
3日目には高い音が出なくなりました。
千秋楽には息漏れの音しか出なくなりました。


僕が九州・東北巡演を終え悟った事があります。
「誰にも期待しないこと」
長い巡演、キャストもスタッフも、全員が毎公演絶好調ではいられません。
だから僕は、より自分の自立を自覚するプラスの意味で、そう思ったのでした。
周りに期待するな、自分の事は自分で、と。

自立したはずの僕の喉が壊れたのは、ステージ数を重ね喉の疲れが蓄積したからでは決してありません。
乾燥が要因です。
僕の、冬場の乾燥対策が甘かったからです。
「僕は喉は強いのだ」という過信があったからです。オオバカヤロウです。


しかしながら、周りに期待しない僕が喉をやってしまった時、助けてくれたのは、周りの人達でした。

声を奪われ途方に暮れている僕に対し、男性楽屋では、
金子さんが、おこりんぼのニーマー教授とは別人の、優しい声がけで気遣ってくださいました。
宮本さんは喉の秘薬を某ルートから入手してくださいました。
研志さんと三輪さんは、喉に良いマッサージをしてくださったし、
翼さんは「とっておきだよ」と喉の薬やお茶をくれ、また、バートとチャーリーの場面でも影ながらサポートをしてくださいました(真のイケメンとはこうしたものなのです)。
江﨑さんは楽屋の鏡前が隣りだったけど、僕が声が出ないのを解って、一緒に黙ってくれました。
加藤くんは、不甲斐ない先輩を演技で引っ張ってくれました。

しのぶさんは女性楽屋から何度も僕の状態を見にきてくださり、励ましたり、アドバイスをくださり、「喉には肉よ!肉!」とカツサンドを差し入れてくださいました。
大矢さん、市川さん、染谷さん、さくらさん、真理子も、いつも通りの…、いや、時にはそれ以上の演技で僕を引っ張ってくださいました。女優ってスゴイ……

劇団員スタッフの久也さん、落合撤、近藤、笹井は、常に袖に温かい飲み物を用意してくれました。(余計な仕事を増やしてごめんなさい。)
同じく衣装部の新藤は、急遽使うことになった僕専用のピンマイクを、ヘアピンで上手に固定してくれ、のど飴もくれました。

音響オペレーターの今西さんには特にご苦労をかけてしまいました。
かすれて小さい僕の声を拾うため、公演3日目には舞台前面にフットマイクを設置。
千秋楽には、さらに出なくなった僕の声に備え、ピンマイクを仕込んでくださいました。
「バタバタしちゃってごめんねー」と、いやいやその原因を作ってるのは僕なのに…

制作の村上さんは、病院を手配してくださいました…本来の制作業や、毎公演の客席消毒作業もあるのに。
その病院には、代表の荒川さんが付き添ってくださいました…息を弾ませ、事務所から大急ぎで来てくださいました。


まだお世話になった方々はいるのですが、長くなりすぎるので書ききれません。


誰にも期待してなかった僕を、こんなにも多くの人達が助けてくれました。
そして驚くべきことに、誰ひとりとして僕を責め立てる人はいませんでした。
すごいチームです、本当に。
僕は自立などしていませんでした、素晴らしいスタッフの方々とキャスト陣に支えられていたのでした。
そして愚かな悟りはどこかに消え去りました。



東京公演を観にご来場くださったお客さま、申し訳ございませんでした。
観劇したうえで、物語の展開が分からなかったり、登場人物の関係性が見えなかったのでしたら、それは僕の責任です。

しかしながらカーテンコールで、お客さまは拍手を下さいました。
主人公の声はカスカスなのに、ダブルコールまで頂く回もありました。
きっと、僕の不十分なセリフを、お客さまが想像力で補填して下さったのだと思います。演劇のスゴイところは、舞台で起きることと、お客さまとの想像力が融合して完成するところです。

また、この舞台は、チャーリー・ゴードンにだけ感情移入できるわけではありません。
アリス・キニアン先生、芸術家フェイ、研究所の人々、パン屋の人々、チャーリーの家族…お客さまはそのいずれかに共感して下さった。
この舞台は、チャーリーの物語というよりも、チャーリーを取り巻く人々の物語なのだと思います。
そういったこともあって、お客さまは拍手をくれたのかな…。



あらためて、東京公演にご来場下さった皆さま、本当にありがとうございました!
そして九州演鑑連の皆さん、東北演鑑連の皆さん、ありがとうございました!
来年も劇団昴をどうぞ宜しくお願い致します。


2021年、劇団昴は四つの公演が用意されています。
1月20日からはさっそく、「プカプカ漂流記」が上演されます。
……いったい、どんな年になるのでしょう…。良くなるのだろうか。いや、良くなってほしい。

どうか神さま仏さま、劇場でお客さまと役者が思いを共有する場を奪わないで下さい…!
と願ってやみません。

町屋圭祐


| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 20:48 | comments (x) | trackback (x) |
すばる倶楽部カレンダー
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
すばる倶楽部担当の姉崎公美です。
本格的に寒くなって来た今日この頃ですが、昨日、「劇団昴特製カレンダー」が出来上がって参りました。


すばる倶楽部会員の皆様にはすでにお知らせ致しましたが、毎年2月終盤頃に開催しているすばる倶楽部「The Party 」を来年は感染拡大防止の為、中止とさせていただきました。
それに代わる事として、いつもパーティーの記念品としてお持ち帰りいただいている「劇団昴特製カレンダー」を、今回はここ数年間の舞台写真を掲載して作らせていただき、会員さん限定ですが、販売させていただいております。
現在、たくさんのお申し込みをいただきありがとうございます。


まもなく「アルジャーノン…」の本番ですが、会場でカレンダーの見本を見ていただく予定でしたが、会場側から “手で触れるような物販” は禁止されているという事なので、出来上がってきたカレンダーをほんの少しだけご紹介しようと思います。





まず、表紙は今年唯一の公演となります「アルジャーノンに花束を」から一枚選びました。町屋圭祐とあんどうさくらです。

2020年バージョンも何人かキャストが入れ替わりました。その一人、あんどうさくらもコロナ禍の中、初めての旅公演をがんばりました。
同じく表紙には来年の公演予定です。未定の部分もありますが、来年こそはぜひ予定通りに行きたいと祈るばかりです。


今回のカレンダーは2014年~2020年の全公演の舞台写真を掲載!となりました。全公演ってどうやって載せるんですか?と、会員のお一人から聞かれましたので…





たとえば、5月6月のページですが、ここは2016年の公演写真が載っています。
この年はPit昴を本拠地として公演することになった初めての年です。
Pit昴 初の本公演「ヴェニスの商人」から一枚。
他は「街と飛行船」「THE GREEKS」「どん底」 でした。それぞれ思い出深い作品です。
が、ここでお詫びです。2016年の「チャリング・クロス街84番地」ですが、なぜか…なぜか写真撮影をしなかった為、掲載しておりません。大好きなファンも多い作品なのにほんとうにごめんなさい。(この他に2017年リーデイング公演「イノック アーデン」も写真撮影がありませんでした)


このように、若干のアクシデントありながらも各ページ その年の代表的な一枚を少し大きめに、他の作品を少し小さめに掲載してございます。


12月18日が締め切りですが、もし残数があれば締め切り後にも受け付けますので問い合わせてみて下さい。

重ねて、会員限定の販売で申し訳ありませんが、昴の「思い出カレンダー」あなたもおひとつ いかがでしょうか?


すばる倶楽部担当、姉崎公美でした。
(カレンダーの発送はアルジャーノン楽日後になります。ご了承下さい。)
| すばる倶楽部 | 19:01 | comments (x) | trackback (x) |
今週、いよいよ本日です!

先日、稽古場の仕込みとバラシの際に、男性スタッフ陣が「ちびパネル!ちび!ちび!」と連呼していて、ちょっと心にダメージを負ったノーマ役の染谷麻衣です。
(そのあと、近くにいた後輩たちが慰めてくれました。)

さて!
今週、12月17日木曜日から「アルジャーノンに花束を」の東京公演がはじまります。
今回は、先週の稽古のことをちょっとだけ書きたいと思います。

稽古初日。スタッフとスタッフ参加のキャストで稽古場仕込みを行いました。何十ステージと仕込みをしているスタッフ、仕込みが早い!
ですが、稽古場では劇場サイズを測り、バミリをしたりと、稽古場ならではの作業があります。
転換や出はけの段取りもあるので、細かくバミリが貼られていました。

さらに今回公演する東京芸術劇場シアターウエストは、巡演先のホールよりもサイズがコンパクトになるため、装置も芝居も劇場に合わせる稽古を行いました。



稽古では、冒頭のシーンから行い、転換や登退場の確認など、場当たりをしながら進めていきました。
が!問題なければ通す!
と言うことで、どんどん進んでいく!
気がつけば、後半は止まることなく通していました。

今回、舞台サイズの変更により、芝居の密度が上がりました。
それは、客席に芝居が届く距離感でもあり、よりシーンの生活感が伝わる芝居になっています。

稽古最終日には演出の菊地准さんから、
演劇鑑賞会の会員の皆様とのアクション・リアクションによっていい関係を築けたのではないか。より人物(役)が身に染みてきている。
というお話がありました。
何十ステージと巡演をさせていただき、客席の会員さんからたくさんのものをいただき、今の「アルジャーノンに花束」があります。
本当にありがとうございます。
そして、東京公演を心待ちにしてくださっている皆様、ありがとうございます!
今度は、東京で舞台と客席との素敵な交流ができることを楽しみにしています。

この時期、さまざまな制限がありますが、注意を払いつつ、観に来てくださるお客様がこの作品の世界を楽しめるよう、キャスト、スタッフ、劇団員一同、しっかり準備し、皆様のご来場を心よりお待ちしております。




こちら、金子由之先輩です!
先輩が稽古用衣裳で付けていたネクタイが、くまモンのネクタイでした!
稽古場からは以上です!



染谷麻衣
| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 11:43 | comments (x) | trackback (x) |
『プカプカ漂流記』再始動いたしました!
こんにちは!

今年4月に新型コロナウィルス感染拡大により延期いたしました『プカプカ漂流記』は、2021年1月20日(水)〜1月24日(日)(於:シアターグリーンBOXinBOX THEATER)の上演に向けて、再始動いたしました。 



公演を断念してから8ヶ月半ぶりに、プカプカチーム、演出家、スタッフ、出演者全員で稽古再開致しました。
公演断念を聞いたあの日、その場にいた皆が、そして、公演に力を貸してくださった方々皆さんが、悔しさ、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。

この悔しさ、やりきれなさをバネにして、次に上演するときは今よりもっといいものにしよう、と心を新たにしました。

8ヶ月半、自粛中、全員で集まることはなかなか叶いませんでしたが、歌唱指導の笈沼甲子さんのもとで、少人数・マウスシールド・ソーシャルディスタンスをとりながら何度となく歌の練習をしました。
マンツーマンのレッスンもしていただき、歌のレベルは確実に上がっております!

そして、歌とともに今回の公演には欠かせないギターも、ギター指導・堀田篤さんにレッスンしていただき、どんどん上達しています!

稽古開始前には『プカプカ漂流記』座組全員、PCR検査を受けました。
対策をしていても、いつ誰が感染してもおかしくない状況で、皆が陰性という結果でした!!
これで、準備は万端です!

そして現在、

『プカプカ漂流記』、全員集合!

稽古場の入念な除菌、


飛沫防止のマウスシールド、


演出家席のアクリル板、


演出家と演出助手のやり取りはソーシャルディスタンスをとるためワイアレスレシーバーを使って、


換気のためフル稼働の扇風機や、こまめに開放される3枚のドア、などなど、できうる限りの感染対策をしています!




当時のセンセーショナルな見出しの新聞記事。(小道具より拝借いたしました。)

『プカプカ漂流記』は、1970年後半~1980年に実際にあった「イエスの方舟事件」を題材にしたお話ですが、登場人物たちの置かれた不安定な状況や、行き場のない怒りや悲しみは、今現在、コロナ禍に生きる私たちにも通ずるところがあるのではないかと思います。

皆さまにより良い舞台を楽しんでいただくため、今日よりも明日、明日よりも明後日と、稽古に励み、邁進してまいります!

どうぞお楽しみに!

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージLABO『プカプカ漂流記』 | 22:03 | comments (x) | trackback (x) |
今回ブログを担当するのは ニーマー教授を演じ続けて ウン10年 金子由之です。
10日ほどの休演の後 再び東北
福島 いわき市へ ホテル フロントで出迎えてくれたのは クリスマス仕様のマスクした赤べこ 愛嬌があり心和む一瞬でした。


本番を翌日に控え 佐藤さん 市川さん 両手に花(笑)で夕食。 市川さんは昔 白虎隊を扱ったドラマでいたく感動したとのこと 話題は白虎隊から新選組そして戊辰戦争へ 正義と信じ戦っていたのにいつの間にか賊軍悪者扱いに〜日頃のおちゃらけもどこへやら ご当地の重みも手伝って 世の不条理さに思わず感慨深けになリました。

アルジャーノンに花束を〜にも似たような不条理さが色濃く漂っています。何が良くて何が悪いのか? 様々な問題提起がありますが 最後まで明快な提示はありません。人間のエゴを痛烈に批判しつつも そんな簡単に答え出ないでしょうと言いたげに 客に投げかけたまま物語は終わります。ちょっとずるい(笑)ですが 普遍的な優れた戯曲なのです。


本番当日の夕刻 ホテルの下で宝くじを求めて長い行列ができていました 居合わせた トラックのドライバー牧野さんによれば 有名な売り場なんだそうです。有名な売り場イコール当たる確率が高いということか?
逃したか 10億!! 買うべきだったか〜今更ながら後悔する金子でした。


ブランク明け 緊張と不安のなかの 再スタートでしたが 劇場は反響も少なく 声の通りもよく 会員の皆さんの反応も手伝って無事終演することができました。
翌日の公演では カーテンコールでなんとスタンディングオベーション!何か励ましを頂いているようで 感謝 感激でした!いわき市の会員の皆さん本当にありがとうございました!


そして遂に迎えた千秋楽 長いと思っていた巡演にも終わりがきました!
会津若松市へ!
劇場名 会津風雅堂 渋い 渋すぎる名称です。
楽屋口を開けるととてつもなく大きい神棚がありました。左に赤べこ 右に天神を従え かなりな威圧感 思わず手を合わせ公演の無事を祈りました。


神棚の神様のお力添えもあり千秋楽も無事終了!
毎度のことながら 安堵と寂しさが交錯する千秋楽 本当は打ち上げといきたいところですがそれもままならず 終了直後 楽屋の廊下でキャストが全員集まって せめてもの拍手! 本当にお疲れ様でした。
コロナ終息後には 飛沫をとばしあって 思いっきり打ち上げをやりたいものです。

そして東京公演を残し 舞台監督 井上 卓さんとは ひとまずお別れです。
関西弁和みました そして芝居中の安心感〜ありがとうございました!
代わって東京公演は 宮下 卓さんが舞台監督に。よろしくお願いします。

思いおこせば 3月の末に中断になった東北巡演 市民劇場の皆さんの尽力で見事再開 公演をやり遂げることができました。感謝しかありません お世話になりました そして本当にありがとうございました。

12月17日からの東京公演
新鮮に新たな気持ちで望めればと思ってます!乞うご期待!

コロナ終息を念じつつ!!

これにて!❢ 
担当は金子由之でした。

| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 13:30 | comments (x) | trackback (x) |
「仙台演劇鑑賞会・福島演劇鑑賞会」

バート・セルドン役の岩田翼です。

2011年の1月か2月ごろ、北海道の親戚を訪ねた帰りのフライト。夜の羽田行きの飛行機の窓からは、冬の澄んだ空気のおかげで、仙台市内の夜景がはっきりと見えました。オレンジや白に光る無数の小さな点と、真っ暗な海の対比。海岸線のラインもくっきりと。

前年の秋にも、やはり親戚を訪ねるために車で東北のあちこちを走り回っていたので、この時の飛行機から見える夜の海岸線が、どこの町のどんな風景の場所なのか、よく思い浮かべることができました。車で仙台から30分ほどの松島や、さらに北上して岩手との県境に近い気仙沼の港など、地図やナビを頼りに走っていました。

そしてその飛行機に乗ったわずか1ヶ月あまりあと、その灯りは、多くが震災による津波やその後の停電などで消えてしまうことになりました。東松島で泊まった、海岸からわずか数十メートルの民宿は跡形もなく、気仙沼の港近くにあった小さなホテルも取り壊されました。

舞台の公演も中止が相次ぎ、テレビからはドラマやCMが無くなり、僕自身、撮影はしたもののお蔵入りになってしまった作品もありました。演劇の灯も消えてしまうと思いました。こうして東北演鑑連で被災県を含む各地を巡演できる日が来るとは想像できませんでした。本当に奇跡のようです。

劇中、ニーマー教授が自ら行う実験で「どんな奇跡が起こるか・・・」と息巻くのに対し、ストラウス博士は「奇跡は神が起こすものだ。我々は神じゃない、科学者だ」とたしなめます。

今回の巡演は震災や原発事故後の復興に向けた大変な道のりの中にあっても、そしてコロナ禍での春先の巡演中断・延期をはじめとした様々な苦境の中にあっても、演劇鑑賞会事務局の皆さんや運営サークルの皆さん、そして会員の皆さんが想像を超えるほどのたくさんのご苦労と努力をし続けてくださったからこそ起こった奇跡だと思います。深い感謝と、皆さんと一緒に作るんだという気持ちで公演にのぞんでいます。





神といえば、仙台でも福島でも公演の日の朝に神社へ行きました。公演の合間や公演前に自然や歴史の一部に触れると心が落ち着きます。今ここは、宇宙の一部、地球の一部、歴史の一部。

仙台では国宝大崎八幡宮へ。福島では福島縣護國神社へ。大崎八幡宮は祈願の準備で奉納台があり、福島縣護國神社は七五三で賑わっていました。

・国宝大崎八幡宮









・福島縣護國神社

(




・仙台の会場、電力ホールのロビーでは開場前に事務局や運営サークルの皆さんが、会場の消毒や密を避ける誘導などについて綿密な打ち合わせをされていました。



・福島の会場、とうほう・みんなの文化センターの客席。観劇中の会員さん同士の距離を取るため、一席おきに座らないよう注意を促す貼り紙を貼って下さっています。チャーリーとアルジャーノンと花束。そして「みらいの会員席」。





今回の東北演鑑連の中で最も多い3ステージずつを上演する仙台と福島の演劇鑑賞会の例会。こうしたご尽力のおかげで無事に行うことができました。本当にありがとうございました!

さて、「アルジャーノンに花束を」東北ツアーは次の公演地での公演まで10日ほど空くので一時帰京しています。それぞれ感染に細心の注意を払いながら十分休養を取り再び出発する日を待ちます。残すは福島県内のいわきと会津の二ヶ所。そして12月の東京公演へと続きます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

岩田翼
| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 15:28 | comments (x) | trackback (x) |

いつも劇団昴公演ブログをご覧いただき、ありがとうございます。



本日のブログは、前回の佐藤しのぶさん演じるドナーさんのパン屋で働いている『フランク・ライリィ』役の江﨑泰介がお送りします。



鶴岡、郡山が無事に終わり、次に向かったのは八戸。



ここで、この度の山場の一つを迎えました。

今回使用させていただいた劇場は『八戸公会堂文化ホール』といい、なんと珍しいことに、大道具の搬入を舞台の『せり』を使って行います。



『せり』というのは、元々歌舞伎で使われた言葉で、舞台上の一部をくり抜いて上げ下げ出来るようにして、建物や人物を登場させたり、引っ込めたりすることができる昇降装置のことです。



今回の劇場では、大道具類を搬入口から舞台の下まで運び、その『せり』を使って舞台上へ運び入れました。





舞台上から見ると、こうなります。



これまでの役者生活で色々な劇場で公演をしてきましたが、この『せり』を使った搬入というのは、この八戸で初めて経験しました!非常に珍しい劇場です。



こちらの劇場は、客席も素敵です。



舞台上から撮ったものですが、前列5列あたりまでは自由に配置できる仕様になっています。今回は通常通りの使い方ですが、もしかしたら、カフェテラスのような配置にすることも出来るのかしら…?

もしそれが可能なら、客席の一部を俳優が演技で使ったりできそう…と、妄想が膨らみます。



客席を使った演技の幅がとても広がる可能性を感じました!

ステキな劇場をご用意いただいた八戸演劇観賞会の皆様、ありがとうございます!





さて、八戸の翌日は青森市への移動日。



この日、劇団昴の縄文博士、三輪学先生による三内丸山遺跡見学ツアーが開かれました!



ツアー参加者は、ストラウス博士役の宮本さん、アリス・キニアン役のあんどうさん、そして私、江﨑の三人です。



参加者全員、縄文遺跡にはあまり興味がないんですが、縄文時代について楽屋で熱く語る三輪さんの勢いに押され…。



入り口に到着したツアー一行。

発掘された土器が、見学できるように保存されています。



三内丸山遺跡の大きな特徴、大型掘立柱建物(おおがたほったてばしらたてもの)です。




柱の一つ一つがとても太く大きいです!

あんどうさんに横に並んでもらいました



実際に、その柱が建っていた場所も見学できます。




施設内にある博物館では、発掘された土器や石器、土偶が数多く展示されていました。




到着当初はそれほどでもなかった宮本さん、あんどうさんが、どんどんと縄文の魅力という沼にハマっていく様子は、三輪さんの登録しているYouTubeチャンネルでご覧いただくことができますので、動画が投稿されるのを皆さんお楽しみに!



と、縄文文化を見学して英気を養った翌日は青森公演です。



こちらでは、カーテンコールの花束の代わりに、たくさんのリンゴが入った籠をいただきました!

コロナ過の影響で会員さんからの手渡しが出来ないため、劇団員にその大役を任せることに。



担当したのは、近畿公演から裏方としてついてきてくれている準劇団員の新藤さん。



コロナによって、会員さんからの花束渡しが出来ない状況が続いていたので、とても嬉しかったです。

青森演劇観賞会の皆さん、ありがとうございます!



と、ここで時間となりましたので、次のブログ担当にバトンタッチしたいと思います。



最後に。



次の公演場所は仙台なのですが、朝、青森から移動すると非常に朝早くになるため、スタッフのみ、終演後に盛岡まで移動することになりました。



この日の夜から寒波が襲い、盛岡までの道中は雪模様。

今年の初雪、見ることが出来ました!





我々のツアーも、まだまだ続きます。

今後訪れる先でも、会員の皆様に喜んでいただけるよう頑張ります!
| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 18:59 | comments (x) | trackback (x) |
今回のブログ担当は、パン屋の主人・ドナー役の佐藤しのぶです。

九州ラストの宮本充さんのブログが余りにドラマチックで、一瞬、全旅公演のラストかと錯覚を覚えるところでしたが、なんのまだまだ!

念願の、東北演鑑の旅が再開しました〜!!!
4月、盛岡・秋田と始まったばかりの旅公演が突然中止になった、あの時のやり場の無い気持ちは誰も忘れないでしょう。
だからこそ、今回は無事全うして笑顔で帰京できるように一丸となって頑張りたいと思います。
東北演鑑連の皆様、宜しくお願い致します!

旅初日は、
山形県鶴岡市・荘銀タクト鶴岡です。



まるで、波間を漂う客席のようです、なんかワクワクしませんか?
いろいろな劇場があるものですねぇ。

楽屋には、鶴岡市民劇場さんからのウェルカムボードが。
ありがとうの一行にそれぞれ「愛・喜・夢」の文字が忍ばせてあるそうです、なんてお洒落!
丹精込めて作られたお米を炊いたお赤飯、手作りの籠入りのラスク、どれも美味しく頂きました。
会員さんとの交流は難しい時ですが、ちょっと皆さんと触れ合えた気がしました、ありがとうございました。

そして次の地
福島県郡山市へはバス移動です。
江崎泰介君が車窓から撮った虹。

山口研志君が、途中の休憩所で撮った白糸瀑布。

こういう風景を見ると元気になります、自然は偉大ですね。

けんしん郡山文化センターで『ご案内係がいましたよ!』と大矢朋子さんが撮ってくれました。
がくとくん、ありがとう!

この劇場は、鮮やかな赤い色のシートです。
ちょっと燃える色じゃありません?・・・牛じゃないけど。

運営サークルの方からバームクーヘンの差し入れ頂きました。
ま、巻きが多い!
こんなに巻きの多いバームクーヘン見た事ない、手作りでしょうか?
お気遣いありがとうございました、みんなで美味しく頂きました、ご馳走様でした。


今、芝居は必要なのか?
疑問に思う方もいるでしょう。
でも私達は、無くてはならないもだと思っています。
それを今こそ、地道に芝居で証明していく機会なのかもしれません。
私達の旅は、まだまだ続きます。
明日も芝居が出来ることに感謝しつつ・・・。


| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 20:27 | comments (x) | trackback (x) |

  
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