ロルカって...どんな人?
読者の皆さまは、
「スペイン」と聞いて
真っ先に何を思い浮かべるでしょうか?

海外旅行やレジャーがお好きな方ならサグラダ・ファミリアや闘牛、音楽やダンスがお好きな方ならフラメンコ、食いしん坊ならパエリアやイベリコ豚…といった所でしょうか。

僕の場合は、断然『バルセロナ』です。なぁんて、行ったことありませんけど。

バルセロナ五輪を回顧する映像には、必ずと言っていいほどバックに流れる曲『バルセロナ』。フレディー・マーキュリーが作曲し、オペラ歌手モンセラート・カバリエと共作したデュエット曲の傑作です。

…と、前置きが誠に長い永井誠が本日のブログ担当です。羊飼いのビクトルを演じます。


映画『ボヘミアン・ラプソディー』のヒット以来、にわかクイーンファンの増えたこと!ライブエイドを生で観た(もちろん衛星放送で)僕からすれば、「何を今さら」感はあるものの、
フレディーの魅力が世の中に再認識されたことは大きな喜びです。

…と、
『イェルマ』と全く関係ない話が延々続いておりますが…
ご安心ください。戯曲とは直接関わりがないものの、その作者=ガルシア・ロルカとは大いに繋がりがあります。



読み合わせ稽古に際して、このたび翻訳をしてくださいました田尻陽一先生に「イェルマという戯曲について」「かの時代のスペインの国情について」そして「作者ガルシア・ロルカについて」などなど、多岐に渡りレクチャーをしていただきました。

その中で
「ロルカは何ゆえ“スペインの国民的作家”と言われるのか」という僕の質問には、「内戦下での、その鮮烈な最期の影響も大きいだろう」とのお答え。

鮮烈な最期。情熱的な生きざま。
夭折の、国民的芸術家。
裕福な出自と複雑な家庭環境。
同時代の芸術家たちとの交流。相反して抱える孤独。性的マイノリティー。
詩人。グラフィックアーティスト。
ピアノで自作を奏でる演奏家。。

田尻先生は、ロルカの写真も多数用意してくださいました。中にはパートナーと撮ったものも。そのいずれの写真で見ても…スペイン人だから、かも知れませんが…

顔が濃い!!

…以上、で、

思い浮かんでしまうわけです。
同様の特性を持つ孤高のアーティスト=フレディー・マーキュリーが。。

彼の紡ぐ旋律の圧倒的な美しさは、クイーン全盛時まだ子供だった僕でも存分に感じ取ることが出来ました。姉が買ったレコードを、夢中で、それこそ針が擦りきれるまで聴きました。

が、
その『詞』については…謎だらけ。
中高生になって辞書を引き引き調べ、字面通りの意味はとりあえず分かってみたものの…その裏に隠された痛みや悲しみを、果たしてどこまで理解していたことか。。


詩人ロルカの作品、
とりわけ今作『イェルマ』には、物語に沿った情緒豊かな『詩』が幾つも盛り込まれています。素朴な詩、美しい詩。寂しい詩、陰鬱な詩、悦楽的な詩、ちょっと恐ろしい詩…。

ロルカが作り田尻先生に活かしていただいた それらの詩を、
我が身を通して、

時には歌で、

時にはムーブメントで

お客様の心にお伝えすること。
これもまたこの戯曲に挑むうえでの使命。
皆で日々模索しながら、奮闘中です♪
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 00:15 | comments (x) | trackback (x) |

  
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