エンジュンの『ほんとうのタコを食わせてください。』 遠藤純一
こんにちは。
ブログ副隊長の服部肇役・遠藤純一です。

今日はこの戯曲のテーマである、食にまつわる思い出話をひとつ…。

昨日の稽古終了後、帰宅途中で街のお祭りに遭遇!

にぎやかな屋台の雰囲気(食べ物の匂い)に思わず寄り道してしまいました。




たこ焼き屋さんの屋台を見てたら、ふと子供の時の記憶が蘇って来ました。

母方の田舎に遊びに行った、夏休み。

開催されていた夜祭りでたこ焼き屋台を見つけて、「食べたい」と、おねだりして買ってもらった、たこ焼き。

親戚の家に戻って一同で食べはじめると、それは、『ちくわ焼き』だったのです。

屋台のショーケース(?)の部分には、確かに茹で蛸が、まるごと一匹鎮座していたのに…
たこ焼きとおぼしき丸い玉のなかに入っていたのは、『タコ』ではなく、『ちくわ』!

何故だぁ~!

怒りのおさまらない幼少期の純一少年は、「文句を言って来る!」と息巻いていたところ、大人な人達に引き留められたのでした。

純粋だったあの頃。

怖いもの知らずだった、あの頃。

本当に文句を言いに行っていたら、どうなっていたのでしょう?

屋台のおじさんは、『本当のタコ』を食べさせてくれたのでしょうか?


あれから数十年。

今はそんな店も見かけなくなりました。

だけど、夜祭り独特の怪しい雰囲気は今も健在でした。





あの射的の的、本当に倒れるのかよ?

この紐の先に、本当にプレステくっ付いてんのかよ?みたいな…。

でも、『かたぬき』に興じる子供達の姿を見て、やっぱり祭りっていいなぁ~と感じました。

本物とはなんぞや?

そんなほろ苦い、『たこ焼きもどき』の体験を経て、少年は大人になりました。


そして今日も、本物の芝居になる為の稽古は続くのです。


遠藤 純一


| 稽古場日記::本当のことを言ってください | 22:42 | comments (x) | trackback (x) |

  
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