2017,04,24, Monday
昴Page2公演『ふくろう』。
おかげ様を持ちまして、好評のうちに
昨日千秋楽を迎えました
追加の2公演含め、最後まで無事に公演を終えることが出来ましたのも、
ひとえに、ご来場・ご観劇くださいましたお客様皆様のおかげと感謝いたしております。
誠にありがとうございました!!
また、
今公演にご協賛くださり、リーフレット広告をお出しいただきました以下各社の皆々様にも、
この場を借りて厚く御礼申し上げます。
・武蔵野カフェ&バー『ふくろうの里』様
・フクロウカフェ『あうるぱーく』様
・『レストラン パドマ』様
・旬魚と炭火焼鶏『泉2nd』様
・ヘアサロン『A10』様
・サン・クロレラ販売(株)様
・季節の味『志乃』様
・炭火焼『鳥吉』様
思い返せば、
昨秋『どん底』の稽古をしていた頃のこと。
「来春、若手と芝居を作ろうと思うんだ。永井も一緒にどうだ?」と、
総一朗さんからの突然の電話。
一体どこまでが“若手”なのかはさておいて、
二つ返事で参加することに。
それから今日まで、身近に接してつくづく感じたのは、
「芝居にかける情熱に、歳なんて何も関係ないなぁ」ということ。
企画を立ち上げ、シナリオを上演台本に書き直し、
その本邦初演の戯曲を、初演出。
稽古時間はダブルキャストのため通常の2倍、その間ほとんど休みを取らず。
役者は出番の無い稽古日に休めても、演出家に休日は無し。
数多くの取材・宣伝等にも対応する一方で、
新人たちには特に時間を割いて、まさに一から熱血指導…
…そのバイタリティーたるや!!
何歳だろうが、
どれ程のキャリアがあろうがなかろうが、
ヤングだろうがオールドだろうが
スマホだろうがガラ携だろうが、
すべては些末なこと。
「チャレンジ精神と向上心がある限り、演劇人は若い。」
…そんなことを
大先輩から身をもって教えていただく、またとない経験となりました。
この機会に出会えた幸運と、その成果の一端を皆様にご覧いただけたことに感謝いたします。
さて
長らく御愛読いただきました『ふくろうカフェ探訪記』も今回が書き納め。
「果たして読者はついてきてくれるのか」との懸念に反し、
各終演後には、芝居の感想に混じって
「探訪記読んでますよ」との嬉しい声がチラホラ。
「ブログを読んで観に来ました」と仰る、ありがた~いお客様も。
さらには、
探訪記②東池袋編~での
「アザラシ、アシカ、オットセイ、トド、セイウチの区別を誰か教えてください」との投げ掛けに応えて、
可愛いイラスト入りの解説のお手紙をくださいましたN様、
有難うございました!おかげ様で長年のモヤモヤが解消いたしました。
読者皆様にも、ちょっとだけ知識のおすそ分けをしますと、
ザックリ言えば「大きさ、ヒレの形状、皮膚の質感やキバの有無などで判別できる」とのことでした。
アザラシ以外は。
ただ、頭の中では理解したつもりでも、
それら大きさ等の特徴は、
比較対照がいないと今ひとつ分かりづらいので…
現実に、
いきなり海辺でバッタリ出会ってしまった場合は、やはり
「あなたはだあれ?」という事になってしまうかもしれません。
その点、アザラシの見分け方は単純明快です。
N様の解説によれば、
「アザラシ=起き上がれない」。
なので、
海辺でバッタリ出会ったしまった時には、
とりあえずジーッと観察し…
起き上がる気配が無ければ、
相手は多分アザラシです。
ムクッと起き上がった場合には、
「あぁ君はアザラシ以外だね」と言ってあげましょう、黙って頷いてくれるに違いありません。。
では、
そろそろ本題に戻って、
『ふくろうカフェ探訪記~最終回』。
ガラ携に写真が残る、最後の一軒をご紹介して終了といたしましょう。
こちらも仕事帰りに一人で立ち寄ったお店。
道玄坂の繁華街を抜け、少し閑静になりかけた一角にそのお店はあります。
渋谷『Cafe HOOT HOOT』。
18時という、ふくろうカフェにしては珍しい開店時間。
オープンと同時に店に入ると、
「お一人で?どうぞ、ごゆっくり」と、寡黙ながら優しげなマスター。
出されたコーヒーを飲みながら店内を見渡せば…
各テーブルのソファーの背もたれに、ふくろうさんが一羽ずつ。
「ひょっとして元は普通の喫茶店だったものを、趣味がこうじてふくろうカフェにしたのかなぁ…」
などと考えながら、独り占めの店内を廻って一羽一羽ふくろうさんたちにご挨拶。
マスターは、
奥のキッチンで後ろ姿。
その背中はまるで
「開店すぐに一人で来るなんて、よほどふくろうが好きなんだね。邪魔はしないから満喫してって」と言っているかのよう。。
満喫し、お会計。
「ふくろうお好きなんですか?」
=「何故ひとりでふくろうカフェへ?」
「実はカクカクしかじかで…」
「演劇ですか、それはそれは。」
そう言うマスターの、
遠い青春を想うような、愁いを含んだ優しい眼差し。
「こんばんは~」と、賑やかに扉を開ける常連サンたちと入れ替わりで、
店をあとに。。
帰る道々、この歌が
思い浮かびました。
『失恋レストラン』(by清水健太郎 1976年)
♪ポッカリ空いた 胸の奥に
詰め込むメシを食べさせる
そんな失恋レストラン…
ねぇマスター作ってやってよ
涙忘れるカクテル
え?
なんだか悲しげ?
最終回だからかって?
いやいや、何も悲しいことはないんですけどね、
ふくろうカフェのネタも、ちょうどきれいに披露し終えたし。
ただ…
「ポッカリと、胸の奥が空く」わけですよ、芝居の幕が降りると。
胸はポッカリ空きはするけれど、
お客様の胸に、
少しでも“何か”を残すことが出来たとするならば…
それこそ本望、
それが私たちの仕事です。。
それに、
続きがありますからね、昴の公演はまだまだ。
まずは6月。
『アルジャーノンに花束を』(作・ダニエル=キース 演出・菊池准)が、
キャストも新たに帰ってきます!
主人公のチャーリー役には、
マッチこと町屋圭祐。
『ふくろう』の芝居のために、ふくろうカフェに行く…
それを「馬鹿馬鹿しい」と言うのは簡単。
しかし「ならば上達する為にはどうすれば?」との問いに、
確実な答えなど何処にも無いのが、この道。
自分なりに、
がむしゃらに、
大役に挑んでほしい。
頑張れ、マッチ!!
続いて9月には、
昴 ザ・サードステージ
『幻の国』
(作・古川健 演出・日澤雄介)
劇団チョコレートケーキの俊英コンビによる、
“旧東ドイツ”が舞台の新作書き下ろし!
僕も出演します。
ドイツかぁ…
さすがに遠いので、
とりあえず、
『東京ドイツ村』には行っておこうと思います。。
《ふくろうカフェ探訪記》
文責:永井誠
取材同行:町屋圭祐
補綴:宮島岳史
おかげ様を持ちまして、好評のうちに
昨日千秋楽を迎えました
追加の2公演含め、最後まで無事に公演を終えることが出来ましたのも、
ひとえに、ご来場・ご観劇くださいましたお客様皆様のおかげと感謝いたしております。
誠にありがとうございました!!
また、
今公演にご協賛くださり、リーフレット広告をお出しいただきました以下各社の皆々様にも、
この場を借りて厚く御礼申し上げます。
・武蔵野カフェ&バー『ふくろうの里』様
・フクロウカフェ『あうるぱーく』様
・『レストラン パドマ』様
・旬魚と炭火焼鶏『泉2nd』様
・ヘアサロン『A10』様
・サン・クロレラ販売(株)様
・季節の味『志乃』様
・炭火焼『鳥吉』様
思い返せば、
昨秋『どん底』の稽古をしていた頃のこと。
「来春、若手と芝居を作ろうと思うんだ。永井も一緒にどうだ?」と、
総一朗さんからの突然の電話。
一体どこまでが“若手”なのかはさておいて、
二つ返事で参加することに。
それから今日まで、身近に接してつくづく感じたのは、
「芝居にかける情熱に、歳なんて何も関係ないなぁ」ということ。
企画を立ち上げ、シナリオを上演台本に書き直し、
その本邦初演の戯曲を、初演出。
稽古時間はダブルキャストのため通常の2倍、その間ほとんど休みを取らず。
役者は出番の無い稽古日に休めても、演出家に休日は無し。
数多くの取材・宣伝等にも対応する一方で、
新人たちには特に時間を割いて、まさに一から熱血指導…
…そのバイタリティーたるや!!
何歳だろうが、
どれ程のキャリアがあろうがなかろうが、
ヤングだろうがオールドだろうが
スマホだろうがガラ携だろうが、
すべては些末なこと。
「チャレンジ精神と向上心がある限り、演劇人は若い。」
…そんなことを
大先輩から身をもって教えていただく、またとない経験となりました。
この機会に出会えた幸運と、その成果の一端を皆様にご覧いただけたことに感謝いたします。
さて
長らく御愛読いただきました『ふくろうカフェ探訪記』も今回が書き納め。
「果たして読者はついてきてくれるのか」との懸念に反し、
各終演後には、芝居の感想に混じって
「探訪記読んでますよ」との嬉しい声がチラホラ。
「ブログを読んで観に来ました」と仰る、ありがた~いお客様も。
さらには、
探訪記②東池袋編~での
「アザラシ、アシカ、オットセイ、トド、セイウチの区別を誰か教えてください」との投げ掛けに応えて、
可愛いイラスト入りの解説のお手紙をくださいましたN様、
有難うございました!おかげ様で長年のモヤモヤが解消いたしました。
読者皆様にも、ちょっとだけ知識のおすそ分けをしますと、
ザックリ言えば「大きさ、ヒレの形状、皮膚の質感やキバの有無などで判別できる」とのことでした。
アザラシ以外は。
ただ、頭の中では理解したつもりでも、
それら大きさ等の特徴は、
比較対照がいないと今ひとつ分かりづらいので…
現実に、
いきなり海辺でバッタリ出会ってしまった場合は、やはり
「あなたはだあれ?」という事になってしまうかもしれません。
その点、アザラシの見分け方は単純明快です。
N様の解説によれば、
「アザラシ=起き上がれない」。
なので、
海辺でバッタリ出会ったしまった時には、
とりあえずジーッと観察し…
起き上がる気配が無ければ、
相手は多分アザラシです。
ムクッと起き上がった場合には、
「あぁ君はアザラシ以外だね」と言ってあげましょう、黙って頷いてくれるに違いありません。。
では、
そろそろ本題に戻って、
『ふくろうカフェ探訪記~最終回』。
ガラ携に写真が残る、最後の一軒をご紹介して終了といたしましょう。
こちらも仕事帰りに一人で立ち寄ったお店。
道玄坂の繁華街を抜け、少し閑静になりかけた一角にそのお店はあります。
渋谷『Cafe HOOT HOOT』。
18時という、ふくろうカフェにしては珍しい開店時間。
オープンと同時に店に入ると、
「お一人で?どうぞ、ごゆっくり」と、寡黙ながら優しげなマスター。
出されたコーヒーを飲みながら店内を見渡せば…
各テーブルのソファーの背もたれに、ふくろうさんが一羽ずつ。
「ひょっとして元は普通の喫茶店だったものを、趣味がこうじてふくろうカフェにしたのかなぁ…」
などと考えながら、独り占めの店内を廻って一羽一羽ふくろうさんたちにご挨拶。
マスターは、
奥のキッチンで後ろ姿。
その背中はまるで
「開店すぐに一人で来るなんて、よほどふくろうが好きなんだね。邪魔はしないから満喫してって」と言っているかのよう。。
満喫し、お会計。
「ふくろうお好きなんですか?」
=「何故ひとりでふくろうカフェへ?」
「実はカクカクしかじかで…」
「演劇ですか、それはそれは。」
そう言うマスターの、
遠い青春を想うような、愁いを含んだ優しい眼差し。
「こんばんは~」と、賑やかに扉を開ける常連サンたちと入れ替わりで、
店をあとに。。
帰る道々、この歌が
思い浮かびました。
『失恋レストラン』(by清水健太郎 1976年)
♪ポッカリ空いた 胸の奥に
詰め込むメシを食べさせる
そんな失恋レストラン…
ねぇマスター作ってやってよ
涙忘れるカクテル
え?
なんだか悲しげ?
最終回だからかって?
いやいや、何も悲しいことはないんですけどね、
ふくろうカフェのネタも、ちょうどきれいに披露し終えたし。
ただ…
「ポッカリと、胸の奥が空く」わけですよ、芝居の幕が降りると。
胸はポッカリ空きはするけれど、
お客様の胸に、
少しでも“何か”を残すことが出来たとするならば…
それこそ本望、
それが私たちの仕事です。。
それに、
続きがありますからね、昴の公演はまだまだ。
まずは6月。
『アルジャーノンに花束を』(作・ダニエル=キース 演出・菊池准)が、
キャストも新たに帰ってきます!
主人公のチャーリー役には、
マッチこと町屋圭祐。
『ふくろう』の芝居のために、ふくろうカフェに行く…
それを「馬鹿馬鹿しい」と言うのは簡単。
しかし「ならば上達する為にはどうすれば?」との問いに、
確実な答えなど何処にも無いのが、この道。
自分なりに、
がむしゃらに、
大役に挑んでほしい。
頑張れ、マッチ!!
続いて9月には、
昴 ザ・サードステージ
『幻の国』
(作・古川健 演出・日澤雄介)
劇団チョコレートケーキの俊英コンビによる、
“旧東ドイツ”が舞台の新作書き下ろし!
僕も出演します。
ドイツかぁ…
さすがに遠いので、
とりあえず、
『東京ドイツ村』には行っておこうと思います。。
《ふくろうカフェ探訪記》
文責:永井誠
取材同行:町屋圭祐
補綴:宮島岳史
| 稽古場日記::Page公演『ふくろう』 | 21:50 | comments (x) | trackback (x) |
TOP PAGE △