「親の顔が見たい」 岸貝編  遠藤純一
森崎次郎役の遠藤純一です。

今日はお世話になるのは、阪和演鑑協・岸貝演劇鑑賞会の皆様です。

僕にとっては初めて訪れた街、大阪府貝塚市からお届けします。

ここは、かつて東京オリンピックが開催されていた頃、東洋の魔女という異名で、
その存在を世界に知らしめた伝説のバレーボールチーム、ニチボー貝塚の本拠地がある場所なのですね。

僕は東京オリンピックの後に生まれているので、『東洋の魔女』のことは話に聞いただけですが、
当時、世界的にみて背丈の低い日本人が、世界の高い壁に対抗すべく魔法のような技術を編み出し、
磨きあげたその戦い方は、最大のライバルであるソ連の選手達だけでなく、世界中のバレーボール選手達を驚嘆させたという話です。

その後に生まれた技、AクイックもBクイックも、ひとり時間差攻撃も、すべて日本人の技術のバレーが生んだ『技』なのです。


昔、夢中になって観たアニメ『アタックNo.1』を思い出してしまいました。


ここは、大阪!

大阪と言えば寺堂院高校!(アタックNo.1に登場する主人公のライバル高校)

三位一体の攻撃です。

まず前衛の3人が同時にジャンプ!



さらに合体!!



こんな感じで千手観音のようになり、アタッカーがどこから打って来るか読めないというムチャクチャな攻撃です。


でもいいアニメでした。


イジメもあるけど、バレーボールを通して友情や絆が生まれ、やがて世界のトップを目指して仲間がひとつになるという素晴らしい作品でした。

『親の顔が見たい』に登場する今の子供達にも観て貰いたい作品です。

スポーツの素晴らしさ、友情の素晴らしさを知れば、イジメなんて無くなるだろうに…


とまぁ、今回はバレーボールの街から、知ってる方は頷いてくれるマニアックな話しになってしまいました。

失礼致しました。


遠藤 純一

| 地方公演::親の顔が見たい | 19:19 | comments (x) | trackback (x) |
「親の顔が見たい」近畿編 永井誠
「きょおと~~おーはら、さん・ぜん・いん♪」

楽屋で口ずさんでいると、
「それさぁ~子供の頃、さん・ぜん・えん♪だと思ってた」と、隣席の宮本ブログ副係長。
『京都・大原、3000円。』…
幼少時から何でも金勘定。さすが大阪人、恐るべし。

僕は「さん・ぜん・にん」だと思っていました。
『京都の大原の人口は3000人』という、素直で純真な解釈。

というわけで、本日のブログ当番は、
“子供の頃から素直で純真なイイひと”、
なのに見かけは“金髪の不審者”永井誠です。



おととし中国ブロック巡演からの帰りに寄り道して以来、2年振りの上洛です。

本日は京都例会の2日目。

京都労演の皆様とは、私個人としては『宛名のない手紙』(1999年)『怒りの葡萄』(2004年)以来、
劇団昴としては、最近のものでは『クリスマスキャロル』(2010年)『イノセント・ピープル』(2014年)以来。

これまでご覧いただいた昴作品とは些か趣の異なるシビアな内容にも関わらず、客席の高い集中力に、演じる私達も感化されて…
昨日も今日も、会員皆様との一体感を感じられる舞台になりました。
またカーテンコールでは身に余る拍手をいただきまして…役者冥利に尽きます。

昨日、終演後の交流会でも、作品への熱いご感想をたくさん賜りました。

昨今の子育ての違いや教育環境の変化などなど、在籍ウン十年の目の肥えた会員さんや、今まさに子育て中のパパママと語り合い、
「こんな風に世代間で話したくなる芝居はいいなぁ」との嬉しいお言葉を頂きました。

また教職関係の会員の方々からは、イジメの原因を学校に求めがちな世論とは一味違ったご意見を多々いただき、
「そもそも子育ての責任って親が一番重いんじゃないの?」と個人的には考える僕としては、頷きまくりの会となりました。

最後はジャンケン大会で楽しく閉会。



(不敵な笑みで勝ちまくる、落合るみたろう嬢…恐るべし。)

とにもかくにも明るく賑やかな歓待で、旅の疲れもすっかり癒していただきました。
京都労演の皆様、誠に有り難うございました!


さて、
京都と言えば名所・旧跡。

三千院には、もうちょいワビサビの分かるオトナになってから行くとして…

京都を訪れた際には、必ず立ち寄るお寺があります。

嵯峨野にある『化野(あだしの)念仏寺』。



8000もの石仏が並ぶ『西院の河原』が有名で、渋い寺院ファンが数多く訪れる由緒ある古刹です。

が、僕の目的は境内にある墓地。

ここに旧友が眠っているのです。


彼女は、当時三年制だった昴の養成所の同期生でした。

同期とはいえ歳上の姉御肌。

数年にわたる療養の為の休学を経て、僕の期の最終年に編入してきた彼女は…なんとなく転校生のような、周りをドキドキワクワクさせてくれる存在でした。

歳が近かったせいか僕とは妙にウマが合いました。
今は無き三百人劇場の隣の公園で、地面に線をひいて稽古の続きをしたり、話題の芝居を観に行ったり…お互い熱い志を胸に語り合いました。

卒業公演は、とある青春群像劇での夫婦役。

やりがいのある役を得て、お互い稽古に燃えていたのです、が…

どうもいつもの彼女と調子が違う…。
稽古が進むにつれ、らしくない凡ミスが増え、集中力の無さが傍目にもハッキリ分かるほど…

相手役として、親友として、つい声を荒げてしまいました。
「どうしたんだ?しっかりしろよ!」

気の強い彼女のこと、何かしら言い返してくるとばかり思っていたのですが…
…どうしたわけか、泣き崩れてしまったのです。

そして、言い過ぎたかと狼狽する僕に今度は「本気で怒ってくれて有り難う、頑張る。」と、涙を拭いて微笑みました。

その後、彼女の頑張りもあって、公演本番は会心の出来でした。

打ち上げは当然大盛り上がり。
ただ、その席で彼女に「卒業後は芝居はやめて、故郷に帰る」と聞かされた時は、意外に思いました。


訃報が届いたのは、それから僅か半年後のこと。

すぐに仲間数人で、東京でお別れ会をした記憶があります。
が、僕が彼女との別れを受け入れるには、だいぶ時間がかかりました。

おそらく彼女の卒業公演前の不調は、病状の悪化によるもの。

そうと気付かずに叱責してしまった事には、後悔はありません。
彼女がそれを恨んだりする人とも思いません。

僕がいつも思うのは、

僕の期に編入してきた時点でおそらく、彼女は自分に残された時間を知っていたのだろう、ということ。

なんという、演劇への志の強さだろう。

自分に、仮にもプロの俳優である今の自分に、
その志の強さはあるだろうか…?

彼女のことを想う時、

ふとそんな自問自答が頭をよぎります。

…と同時に、

それ以上に、胸の奥のほうから湧き上がってくる…あの頃の、青い青い志。。


あれから、ちょうど20年。

今日の京都は雨。
雨の嵐山。

いつになく風情のある再会に、

いつもと変わらぬ言葉を置いてきました。

「ご覧の通りちっとも成長してないんだけどさ。お陰様で、まだ昴で役者してるよ。」と。



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