2012,06,12, Tuesday
本番前の楽屋はとってもミステリアスです。
待機している役者たちの、声にならない声がたくさん存在しているように思います。
例えばある日の男性楽屋。
本番開始30分前…
天井のスピーカーからは、客席に流れる音楽が聞こえてきます。
宮島さんに、打ち上げ会場についての相談をする高草さん。
公演の打ち上げの幹事なんですね。
歯をみがく佐々木さん。
その佐々木さんに、自分がオイオイ泣いて感動したNHKドキュメント番組の話をする宮本さん。
鏡前に来て、スポーツドリンクを一口飲んで直ぐにまた出ていく加藤来洸。
鏡前に来て、ハンガーラックに激突し去っていく加藤一平。
二人の加藤は今回、裏方業もやってくれています。
新人の二人には先輩がたくさんいる楽屋は、ちょっと居ずらそう。
物静かに、小道具の髭をハサミで手入れする伊藤さん。
ひとつひとつ、確かめるように衣装を着ていく金子さん。
カーテン越しからは忙しそうなドライヤーの音が聞こえてきます。
女性楽屋の音です。
女性楽屋の様子は、覗いてみたい気もしますが、見ない方がいいんでしょうね…
天井のスピーカーからは、観客席のざわめきが徐々に大きくなっていきます。
宮島さんが髪をセットしながら台詞を唱え始めました。
冒頭の台詞です。
この宮島さんの台詞で『危機一髪』の幕が開かれるのです。
責任重大、にも関わらず、宮島さんは全く緊張する様子も見えません。
内心はどうなんでしょう…
一方、高草さんは台本片手に真剣な眼差し。
時々台詞を呟いています。
と、宮本さんが、伊藤さんと金子さんを相手に目を輝かせながら何かを話しています。
どうやら新しい演技プランを考え付いたようです。
何やら、本番中のある場面で、演出の鵜山さんの名前を出し観客席を沸かせようという魂胆のようです。
…聞かされているお二人はちょっと引き笑い。
「本日もよろしくお願いします!」
サビーナ役の米倉紀之子さんが挨拶に訪れました。
本番15分前です。
舞台は毎回違います。
役者の体調によっても違いますが、何より、お客様の影響が舞台の内容を大きく左右しているように思います。
今回は果たしてどんなお客様との出会いがあり、そしてどんな舞台になるのでしょうか…
怖くもあり、楽しみでもあり。
そして宮本さんの試みは実行され、成功するのでしょうか…
乞うご期待です!
by 町屋圭祐
| 稽古場日記::危機一髪 | 23:26 | comments (x) | trackback (x) |
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