弱きもの、汝の名は…
WE HAPPY FEW、ヨーゼフ役の町屋圭祐です。

Pit昴で上演する演目を、Pit昴で稽古を続けていられるなんて、贅沢な事だなぁと思います。
スタッフの方々が日々、作業をしてくださるので、日々、舞台装置や小道具や衣装が本番仕様になって行きます。
で、日々、物の量が増えてきているので、物を置くスペースが必要になってきます。
そうなると、次第に立場の弱い者たちが隅の方に追いやられ、場所を奪われてゆくのです。
ぼくには楽屋スペースが割り当てられて、そこに荷物を置いたり待機したりできますが、そのスペースは日々狭くなってきています。
ぼくは壁際のスペースだったのに、いつのまにか壁際はスチーマー置き場になり、スチーマーと中西陽介さんスペースの板挟みになっています。
中西さんもスペースが日々縮小され、その隣の石田さんも、押しやられています。
そんな中「まっち、ごめんね、そこ(僕のスペース)に、小道具も来るから!」とあっけらかんと先輩女優に言い渡されました。
本番が始まってしまったら、ぼくの居場所はどこになるのだろう…。
居場所を追われる身、という点では、今回のぼくと、ぼくが演じる役とは一致しています。

今回のWE HAPPY FEWは女性劇団のドラマなので、出演者は女性が多く、女優陣がメインの舞台です、男優陣は刺身のツマ…いや、でも、最初からツマを目指して演技に取り組んでいたらイケナイわけなので、強力な女優陣に負けないように、稽古に励んでおります。



※撮影時のみマスクを外しています。

演出は千葉哲也さん。
とても辛抱強い方だなぁと思っています。
決して稽古場の雰囲気をピリピリしたものにさせない持って行き方がすごい。
そして一度作ったものをあっけなく壊して創り直す。
創作とはほんとうにこの繰り返しなのだなぁと思いますし、千葉さんのもとで芝居ができる喜びを感じます。
千葉哲也さんは、演出したり、役者にチェックを出したりする時、ニコニコしています。
うむ、ニヤニヤしている様にも見えます。
楽しんでいらっしゃるのか、苦笑いしているのか、登場人物の“しょうもなさ”を面白がっているのか、…ともかく、果てしない器の大きさを感じます。

初日まで10日間。
Pit昴にお客が入り、舞台上の出来事とどんな科学反応を起こすのか。
本番が楽しみであるとともに不安でもあります。
広々とした楽屋が設けられた大劇場で行われる芝居でも、狭い楽屋スペースしか与えられない小空間での芝居でも、お客様に会える本番への心持ちは、まったく変わらないなと思います。
| 稽古場日記::WE HAPPY FEW われら幸運な少数 | 09:40 | comments (x) | trackback (x) |

  
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