アルジャーノンに花束を
町屋圭祐です。
劇団昴公演「アルジャーノンに花束を」、9月13日に、松山市民劇場さんの例会が無事に終演しました。
トリプルカーテンコールして下さり、客席の会員さん達が、たくさんのアルジャーノンうちわを掲げてくれました。
なんと嬉しいひと時だった事でしょう。

翌日、松山のホテルを出発する際、会員の方々が数名、お見送りにきて下さいました。
「あなたはまさにチャーリーだった」
と言ってくれました。
こんなにありがたい言葉はありません。僕はそれを目指していましたから。

僕がチャーリー・ゴードンをつとめた昴公演「アルジャーノンに花束を」は、2017年6月が初演でした。そこからステージ数を数えると、松山で136ステージ目になるようです。
正直に言えば、10ステージ目や20ステージ目の時など、僕がチャーリー・ゴードンとして舞台にいられたかどうか、自信がありません。
自分の役をこなす事で精一杯だった時期。
コロナで公演が中止になった時期。
相手役に委ねすぎて無責任だった時期。
声が潰れていろんな方々に迷惑をかけた公演。
さまざまな出来事があり、経て、最終公演の松山にたどり着きました。
そして現在、「あなたはチャーリーだった」と言って貰えました。
近畿、首都圏、東北、九州、中国、四国を巡演し136ステージ、回を重ねた公演。
役者として未熟だった僕を、チャーリー・ゴードンにしたのは、演劇鑑賞会と市民劇場の会員さん一人ひとりに他なりません。
役者にとって、本番の場を頂けること以上に、修練の場はないからです。
ほんとうに、ありがた過ぎて、どうしたら良いのか途方にくれます。

最終ステージの松山公演を終えても、“打ち上げ”というものはありませんでした。
翌日、松山空港から羽田空港に到着したあとは、キャスト・スタッフは軽いあいさつを交わしたあと、それぞれの生活に戻って行きました。
とても静かな幕ぎれでした。

2017年の初演から、この公演に創り手として関わってくださった皆さま。
そして、一度でも町屋圭祐のチャーリー・ゴードンを観てくださった方々。
ほんとうにありがとうございました。




そうだ、どうかついでがあったら、10月末から始まる劇団昴公演「ラビットホール」を観に来てみて下さい。
『アルジャーノン〜』でアリス・キニアン役のあんどうさくらと、バート・セルドン役だった岩田翼が夫婦で主人公。チャーリー役だった僕が、キーパーソン的な役どころの会話劇です。



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下記、演出の菊池准のコメントです。


32年前に立ち上げた作品ですが、今回の座組みで、やっと伝説から脱皮出来た様な気がしました。短い旅でしたが、長い公演のラストにふさわしい出来上がりになったと思っています。
「みなさんの演技に花束を」です。


菊池准




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